【今】 ページ15
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今日は燈矢の命日らしい。
燈矢の妹である冬美さんから詳しい話を聞かせてもらった。
今から丁度１１年前、燈矢は個性事故で死んだ。周囲の木々に炎が燃え移り、骨もほとんど残らずそのまま死んでいったのだとか。
そんで、なんでそんなことになってしまったのかと言えば……。
「個性の、訓練ね…………」
――俺のせいだ。
この言葉をずっと頭の中で反芻する。
俺が燈矢を無理やりヒーローにしようとしたから、未来を捻じ曲げようとしたから、こんな結果になってしまった。
無責任だった、きっとエンデヴァーもこれを危惧していたんだ。
まさかこんな……ただの言い訳になるけど、死ぬとか思わないんじゃんか。ヒーロー目指すにあたって多少苦しい思いはすると考えてたけど、まさか死ぬとか思わないじゃん……。
お前が、焼け死んでどうすんだよ…………。
どうやって屋敷を出たのかは覚えていない。
行き場の無い悲しみや後悔、そんな自責の念を抱えてただただ歩いていた。何処を目指しているのかもわからない。もしかしたらあの屋敷から早く離れたかったのかもしれない。
燈矢を殺したのは俺みたいなもんだ、いや、俺だ。
それなのにどの面下げて敷地跨いでんだよって話だよな……。
「……ばっかみてぇ」
深い溜息を零す。
これで燈矢に殺されることはなくなった、でもこんな形を望んでいたわけじゃない。
もっとさ、穏便に終わらせたかった。
俺、アイツのこと意外と友達として気に入ってたんだぜ？ メンヘラ化した時のはまあ置いといて、根は良い奴だし。
未来では一緒に酒飲んでやろうとか思ってたよ、そんで楽しくさぁ……仕事の話とか色々してさぁ……。
正直、辛いよ。
でも俺は迷っている。
あと一回分残ったタイムリープを燈矢のために使うべきか、悩んでいる。
俺は怖気づいてるんだ、もし次のタイムリープも失敗してまた俺が焼き殺されるかもしれないって思うと、怖いんだ。もしくはそれ以上に酷い未来になってしまうかもしれないって考えてどうにも億劫になってしまう。最低だよな、ホント。
我武者羅にやってたらどうにかなるっつったの誰だよ、ああ俺か。
徐に足を止め、空を見やる。
俺を殺した炎を想起させる青い空。雲一つ無い、驚く程真っ青。そういや、アメリカと日本の空って違うんだっけ。なんでだっけ……。
「まさか、お前が警察官になってるだなんて思いもよらなかったよ」
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ガシヤマ(プロフ) - なつさん» コメントありがとうございます！ ギャグ：シリアス＝７：３を意識しました。この物語の骨組みはギャグといっても過言ではない……！ (4月15日 20時) (
レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
なつ - 夢主の馬鹿さゆえにできたことでもあって最高でした。見ていて笑う場面が少しあってとっても良かったです！！ (4月15日 18時) (レス) @page26 id: 98eb2768f8 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - 個人情報は処罰さん» コメントありがとうございます！ 荼毘君も好きだけどやっぱり幸せいっぱいの燈矢君も良きですよねぇ……！ (4月2日 1時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
個人情報は処罰 - なんてっ…幸せなEnd…！！もう感服です！！ありがとう！！！！！！ (4月2日 1時) (レス) @page26 id: 8d392127e6 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます！ まさかこんなに共感してくれる人がいるだなんて驚きです……！ 私も書いてる時「最高すぎる……これが原作であれ」って思いました（笑） (4月1日 15時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガシヤマ x他1人 | 作成日時：2024年3月14日 23時
