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今日もいつもの喫茶店に行って、ホークスに愚痴を吐いてスッキリしてから店を出て……。
夜ご飯は何にしようかなとボンヤリ考えながら帰っている時だった。
「少し時間をいただけませんか、お嬢さん」
知らない男から声をかけられた。
黒いフードを目深に被ったいかにも変質者みたいな奴だった。とりあえず「私に何か用か」と訊ねてみる。
すると男は怪しく口角をニイッと上げ――
「はい、確保ぉ」
どこからともなく現れたホークスに捕まった。
フードの男は一瞬で気絶し、バタリと地に伏した。速すぎる男と謳われているだけある、本当に一瞬だった。
ホークスが言うに、この男は警察やヒーローたちの間で指名手配されていた危ない奴だったらしい。何人もの人を殺めてきた快楽殺人鬼とのこと。ほう、そうだったのか。
「ありがとう、助かったよ」
「ちゃんと危機感持ってくださいよ〜、ああいう見るからに怪しそうな奴がいたらすぐ逃げないと」
鈍く光る金色の目が細まる。ヘラヘラしている割に、目は笑っていない。
「俺がいつも
腕を掴まれる。
面倒なことになりそうだったから「なんのことだ」と返せば、「とぼけないでくださいよ、もうとっくの昔から気付いてましたよね？」と笑顔を深める。
折角有耶無耶にしてやろうと思ったのに、私の温情を無下にしよって。
「……貴方は一度も訴えようとはしませんでしたね、それは貴方の危機感の問題ですか？
それとも、そういう意味で捉えていいという意味ですか？」
「警察沙汰にするほどでもないと判断したからだ、特別深い意味は無い。
君が今までしていた行為はストーカーと言うよりも見守りに近かったしな。いや、それをストーカーと言うのか？」
一人ストーカーの定義について考えていると、ホークスは「やっぱり貴方は面白い」と笑いだす。
何が面白いのやら。
「……貴方が恋人と別れた日に、俺が言ったこと覚えてますか？」
急に話が変わった。
おちゃらけたさっきの雰囲気とは打って変わり、静かでピリついた空気を纏わせたホークスはゆっくりと口を開いた。
「あれ、本気ですからね」
胃もたれしそうな程甘ったるく、粘り気のある声。
だが生憎、ストーカーと付き合う程私もイカレているわけではない。
一回死んで私好みの人間に生まれ変わってから出直してこい。
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ガシヤマ(プロフ) - サンドレラ2世さん» コメントありがとうございます！ 夢主ちゃんの心情表現は丁寧に細かく書くことを心がけました。読んでいただきありがとうございます。 (3月13日 20時) (
レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
サンドレラ2世 - 読んでて凄くドキドキしました。夢主の心情が鮮やかに描かれていてよかったです (3月13日 8時) (レス) @page31 id: 0ee11eb3e3 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - ひとやさん» コメントありがとうございます！ 夢主ちゃんには幸せになってもらいたいところですが……ホークスと相思相愛ってわけではないんですよねぇ。でも、私はこういうの大好きです。 (3月13日 3時) (レス) @page30 id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ひとや(プロフ) - 最後、タイトルをひっくり返したような文章で終わってあるのが本当天才かと思いました……夢主ちゃんのようなキャラも個人的に新鮮で、先の展開に加え、それに対して夢主ちゃんがどうなるのかまでとても気になりました！素敵な作品をありがとうございます！ (3月13日 3時) (レス) id: 47f18479c2 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - サンドレラ2世さん» コメントありがとうございます！ 心温かいコメントのおかげで執筆活動が捗ります、本当にありがとうございます！ 皆さんから愛される小説を書けるよう精進します。 (3月11日 22時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガシヤマ x他1人 | 作成日時：2024年3月1日 23時
