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「……私に熱意が無い？ 意欲が無い？ 出会って数日しか経ってないくせに私の何がわかるんだよ理解者みたいな面しやがって！
私がどれだけヤツを越えるために努力してきたかをあの男は知らないんだ！」
きっとアイツは周囲に流されて先入観で物の価値を見定める馬鹿で愚かな人間なんだ。
金賞という肩書に引っ張られているから熱意だの何だのを感じているだけで、あの男に絵の価値を見極める力は無いに等しい。
ああ、なんて可哀想な奴なんだろうなあ！ いずれあの男は真の芸術を前にしても価値に気付くことができないぐらいに感性が欠落し、生きる意味一つ見出せない人間となって惨めに廃れていくのだろうなあ！！
爪をかじりながら貧乏ゆすりをしていると、ホークスはいつもの優しい笑みを浮かべながら「なら、ソイツはきっと逃げたんでしょうね」と意味のわからないことを口にしだす。
逃げた……？
「貴方の絵のどこを指摘していいのかわからなかった、だから熱意とか気持ちとかそういう曖昧な言葉でしか評価できなかったんですよ。
それぐらい貴方の絵が素晴らしかったんです」
そう言って私の頭をゆっくり撫でる。猫にでもなった気分だ。
世のホークスファンなら歓喜の悲鳴を上げて卒倒するのだろうな。
そんな呑気なことを考えていたらいつの間にか怒りは薄れていき、貧乏ゆすりも収まってきた。
いかん、すっかりコイツのペースに乗せられてしまった。
ホークスは私の手を握り、熱の籠った瞳を向ける。
「安心してください、俺は他の人たちとは違って貴方を理解している。
貴方の魅力も努力も全て、ちゃんと理解しています。それだけはちゃんと、わかっていてくださいね」
……君に理解されて何になるというんだ、クソが。
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ガシヤマ(プロフ) - サンドレラ2世さん» コメントありがとうございます！ 夢主ちゃんの心情表現は丁寧に細かく書くことを心がけました。読んでいただきありがとうございます。 (3月13日 20時) (
レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
サンドレラ2世 - 読んでて凄くドキドキしました。夢主の心情が鮮やかに描かれていてよかったです (3月13日 8時) (レス) @page31 id: 0ee11eb3e3 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - ひとやさん» コメントありがとうございます！ 夢主ちゃんには幸せになってもらいたいところですが……ホークスと相思相愛ってわけではないんですよねぇ。でも、私はこういうの大好きです。 (3月13日 3時) (レス) @page30 id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ひとや(プロフ) - 最後、タイトルをひっくり返したような文章で終わってあるのが本当天才かと思いました……夢主ちゃんのようなキャラも個人的に新鮮で、先の展開に加え、それに対して夢主ちゃんがどうなるのかまでとても気になりました！素敵な作品をありがとうございます！ (3月13日 3時) (レス) id: 47f18479c2 (このIDを非表示/違反報告)
ガシヤマ(プロフ) - サンドレラ2世さん» コメントありがとうございます！ 心温かいコメントのおかげで執筆活動が捗ります、本当にありがとうございます！ 皆さんから愛される小説を書けるよう精進します。 (3月11日 22時) (レス) id: d005014dc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガシヤマ x他1人 | 作成日時：2024年3月1日 23時
