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「……嘘だと思うの?」
もちろん、思うよ。
「ううん、嬉しい。レイが改めて「全員」に力を貸してくれる。しかも今度は内側からママを騙せる情報もある、最高だよ!」
今はレイがノーマンを抑えることで団結しているように見えるけど、それも一時的なもの。エマのことが好きなノーマンは、レイに何と言われようと、エマの全員で逃げるに全面的な協力を惜しまないだであろうことは予測できる。
ノーマンの嘘に気づいたレイがどう動くか予想できない不確定要素が不安だ、仲間割れになる可能性すらある。最悪。
そこまで考えて、つい笑みが溢れた。エマと私の意見は正反対で、そこだけがとてもいつも通りだった。
「……でも、そっか……レイもずっと知ってたんだね、全部……。辛かったよね……。知ってて黙って見送って……何人も何人も……。
ねぇ……1個いい? 発信器の「実験」って、兄弟(だれか)の耳で試したってこと?
その子……いや、その子達? どうなったの? 出荷時期早まったりしてないよね? 私達のために誰か”犠牲(・・)にして(・・・)ないよね?
いや、いいよ。ありがとう。そのおかげで今皆で(・・)逃げられる。でも───
そういう線引き、もう二度としないでね。」
エマも大人になったんだな、と場違いにも微笑む。相手の立場を尊重できるようになった、私が道化を演じている間に。
「もう1人じゃない……1人じゃないから……。」と言ってレイの手を強く握るエマの、目を逸らしたいくらいの強さが眩しかった。この状況で家族(他人)を心配するエマは、私からすればもはや異常だった。
「誓うよ、もう二度としない。全員(みんな)で一緒にここから逃げよう。」
レイの言葉が、私の耳には空虚に響く。


秘密の部屋とW・ミネルヴァ→←・



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設定タグ:約束のネバーランド , 約ネバ , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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ツイステ怖い - 作者さん、あなた様ならできます。続きをどうかお願いします。表現の豊かさに脱帽です。もっと読みたいです。どうかお願いします。(骨折相当痛かったんですね) (2020年6月2日 21時) (レス) id: 1cb56e4b11 (このIDを非表示/違反報告)
白子黒子(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます!頑張って続編書きますので、そちらもよろしくお願いします! (2020年3月21日 15時) (レス) id: 5bfad2b21a (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください。続編楽しみにしてます (2020年3月21日 1時) (レス) id: 9381ef374c (このIDを非表示/違反報告)
白子黒子(プロフ) - 夏終朝凪さん» ありがとうございます!続編も楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2020年3月14日 15時) (レス) id: 5bfad2b21a (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 面白いです!続編も楽しみにしてますね!m(_ _)m (2020年3月14日 8時) (レス) id: 8142368f1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白子黒子 | 作成日時:2019年3月2日 15時

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