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地面を踏み締める音がしたかと思えば、エマに勢いよく抱きつかれて身体が持っていかれそうになる。耳元に響く声に、この距離で話すのはいつ以来だろうか、という考えが頭をよぎった。
「……ごめんね。ごめん。1人で頑張らせて、たくさん見送らせて、ごめん。もう1人にしない、絶対に見送らせないから……。」
から、の続きを言わずに、エマはぎゅっと私の体を強く抱きしめる。肩辺りにうずめられた頭をあやすように撫でれば、普段のエマからは考えもつかないような、泣き声混じりの弱気な声を出した。
「はいはい、大丈夫。エ〜マ、顔上げて〜。」
「うぅ〜…だって、今の今まで、全然わかんなくて……絶対心が、痛くて苦しかったはずなのに……。」
どこまで優しいんだろう、と心配になる。きっと、どこまでも優しいんだろうと知っている。だから私は、こう言うしかない。
「いいの、もう。戻らないから。だから＿＿」
私が、生きないと。
見殺しにした私に代わりは務まらない。死んだ家族は数知れなくて、私じゃとてもまかない切れない。わかってる、けじめですらない、贖罪にすらならない、これはただの自己満足だってことは。
でも死んじゃいけない。そうやって逃げてはいけない。楽になっちゃいけない。安易に地獄で苦しめばいいってものじゃない。死んだ家族の顔を毎朝毎晩思い出しては、泣く権利もなく眠れない夜を過ごさなくてはならない。生き地獄にいなければ、裁かれていなくては、私は。
「だって私は、生きてるから。」
家族を身代わりにしてまで。という言葉は言わない。言ったらエマが傷付くかもしれないから。でも、まだ繋いだままの手をわかりやすく強く握られて思わず苦笑した。視線をレイに向けて「はいはい。」と子供扱いするような過剰に柔らかい声で言う。
悲しさを滲ませないようにか、不機嫌そうに顔をくしゃりと歪めてそっぽを向くも手を離さないのが対照的で、黙った。笑ったらきっと、本気で怒られると思った。
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ツイステ怖い - 作者さん、あなた様ならできます。続きをどうかお願いします。表現の豊かさに脱帽です。もっと読みたいです。どうかお願いします。（骨折相当痛かったんですね） (2020年6月2日 21時) (
レス) id: 1cb56e4b11 (このIDを非表示/違反報告)
白子黒子(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます！頑張って続編書きますので、そちらもよろしくお願いします！ (2020年3月21日 15時) (レス) id: 5bfad2b21a (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - とても面白いです！これからも頑張ってください。続編楽しみにしてます (2020年3月21日 1時) (レス) id: 9381ef374c (このIDを非表示/違反報告)
白子黒子(プロフ) - 夏終朝凪さん» ありがとうございます！続編も楽しんでいただけるよう頑張りますね！ (2020年3月14日 15時) (レス) id: 5bfad2b21a (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 面白いです！続編も楽しみにしてますね！m(_ _)m (2020年3月14日 8時) (レス) id: 8142368f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白子黒子 | 作成日時：2019年3月2日 15時
