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ママに褒められているのに笑顔を浮かべないドンとギルダに、あの夜のことを話されたのだという実感が湧いた。
自由時間にいつも通りどこかへ行く3人を見送ろうとしたが、私はなぜかレイに手を引かれ3人と一緒に森の中を歩いていた。

「俺がママの内通者です。」
「お前かよ!」とパワフルな叫び声を上げるエマと、えぇーと脱力した声を出す私。当然、どちらも理解は追いついていない。
ただ、なるほどと思った。私がここまで呼ばれたのは、内通者の特定か済んだからだ。

エマでもノーマンでもなく内通者のレイ自身が私を連れてきた、「はい! 説明させて!」と手を挙げるノーマンはレイが内通者であることを一足先に知っていたようだ、なぜ、なぜ、なぜ。
疑問が体を突き抜けて、首をかしげるという形で体に影響した。

ふと、なぜか繋がれている手からレイの脈動がわずかに速いことに気付く。
ああなんだ、そんなことかと思った。

「レイが悪いなんて言わないと思うし、言わないよ。友達だし、仲間だし、家族だし。」
小さく息を飲んだレイは手を離そうとして、何を思ったのか再び手を握ってきた。
仲良く手を繋ぐような年齢ではないと思いながらも、私はそれを甘んじて受け入れた。


「それに、私は最初から知ってたしね。」


空気が固まった。
いよいよわからなくなってきたとエマは「え? えぇ?」と辺りを見回し、他2人も驚愕の表情を浮かべていることに気付く。

「……どういうこと?」と真っ先に問いかけるのはノーマン。
対して私の浮かべる笑みの意地の、悪いこと悪いこと。鏡を見なくてもわかるそれを顔に浮かべたまま、私は滔々と語り始める。

「どうもこうもないよ、知ってたの。
レイが内通者だってことも、それが脱獄のためってことも、もちろん農園(ハウス)のことも。
全部、知ってて隠して嘘ついてたって言ってるの。」


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設定タグ:約束のネバーランド , 約ネバ , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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ツイステ怖い - 作者さん、あなた様ならできます。続きをどうかお願いします。表現の豊かさに脱帽です。もっと読みたいです。どうかお願いします。(骨折相当痛かったんですね) (2020年6月2日 21時) (レス) id: 1cb56e4b11 (このIDを非表示/違反報告)
白子黒子(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます!頑張って続編書きますので、そちらもよろしくお願いします! (2020年3月21日 15時) (レス) id: 5bfad2b21a (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください。続編楽しみにしてます (2020年3月21日 1時) (レス) id: 9381ef374c (このIDを非表示/違反報告)
白子黒子(プロフ) - 夏終朝凪さん» ありがとうございます!続編も楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2020年3月14日 15時) (レス) id: 5bfad2b21a (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 面白いです!続編も楽しみにしてますね!m(_ _)m (2020年3月14日 8時) (レス) id: 8142368f1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白子黒子 | 作成日時:2019年3月2日 15時

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