coffee time 【YG】 (ページ47)

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「では、会議はこれで解散です。お疲れさまでした。」

ざわざわと空気が揺れる。

ふぅー、と息を吐いて背もたれにもたれる。

会議の雰囲気って苦手だぁ。

なんか堅苦しいもん。

インテリア雑貨は、ミントカラーのふわふわバスタオル。

イタリアンは、ミントのデザート。

ユンギさんのバーは、ミント色のカクテル。

本屋さんは、

……

全員の期間限定商品をメモしたノートを眺める。

期間中、常連さんたちに他のお店を宣伝するため。

小さな町だし、皆お金がないから協力しなきゃいけない。

「Aさん。」

『あ、ユンギさん。お疲れ様です。』

「お疲れ様です。今日飲んで行かれますか？」

『はい！明日も休みなので、今日はゆっくり飲みます！』

今日はユンギさんも休業にしているらしい。

他の店なら長居するおばさま達がいるのだが、今日は帰ったようでユンギさんと二人きりだ。

「限定のミントのやつ、試してみますか？」

『あ、ぜひ！』

目の前で流れるようにカクテルを作っていくユンギさんに魅せられる。

ユンギさん、手が綺麗だな……。

『綺麗…。』

「…ありがとうございます。」

『…っ！』

心の中で言ったつもりだったが、返事が帰ってきてびっくり。

口に出してたんだ、と思わず口に手を当てると、ユンギさんが果物を絞りながらふっと微笑まれた。

ずっきゅんと心臓が鳴った。