coffee time 【YG】 (ページ41)

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『あ、ユンギさん。』

元カレに背中を向けて数歩いくと、様子を見に来たらしいユンギさん。

「あの、大丈夫ですか？」

『大丈夫ですよ！』

これ以上爽快な気分があるかってくらい気分がいい。

それが伝わったのか、心配そうな表情から少し口角が上げたユンギさん。

「あの、ほうきとちりとりってどこでしょう？破片集めます。」

『あ、ここです。』

私が破片を片付けるべきなんだろうけど、今ヒョンソンのところに行くわけにはいけない。

厨房の棚から取って、手渡す。

『おねがいします。気を付けてくださいね。』

ユンギさんに掃除を任せ、厨房に入る。

『ふふっ、ふへへへっ』

気持ち悪いのは分かってますー。

なんだか笑えて仕方がない。

もう今度こそ、ヒョンソンも諦めただろう。

彼に未練があったはずなんだけど、それはもう粉々になって消え去った。

後ろで足音がする。
ユンギさんかな。

慌てて盛大ににやけた表情を戻す。

「あ、Aさんが揉めている間にお客様が帰られたので、お会計しておきました。」

『あ、ごめんなさい。お任せしてませんでしたけど、できましたか？』

「大丈夫でした。」

『ありがとうございました。』

揉めている間も店のことをしてくれたんだ、良かった。