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「昨日なんでついてきてたん」
翌日、授業前の担任の先生からの連絡事項を聞いてる時のこと
ふと横からそんな声が聞こえてきた。
「…それ、私に言ってる？」
「あと誰に言うん？」
顔を見ると、机についた手に顔を預け、面倒くさそうにそう口を動かす。
「ついて行ったんじゃないよ、私の家あっちなの。」
「…あっそ。」
通学路だというありきたりな答えは、彼が納得するには十分だったのか？
わからないけど、それ以上追求してくることはなかった。
高橋くんは、入学した時からなんだかんだ有名人だった。
端正な顔立ちに加え、話すイントネーションは関西出身を思わせるもの。
けれど、彼はそれと言って仲のいい友人を作らなかったようで、そのうちに変わった人というレッテルを貼られ、話しかける人はほとんどいなくなった。
出席番号で決まっている掃除当番だったその週は、会議室の掃除が当たっていて、当たり前だけど教室に戻るともう数人しか残っていなかった。
いつもより20分くらい遅れて帰って、最悪だよもう4時前からの再放送のドラマが始まっていると落ち込んで歩いていたら
「遅い。」
「…なんで、高橋くん…」
「俺のあとつけてきてへんか、確認してた。」
「そう、なんだ…
ごめん。」
彼の圧に耐えられず思わず謝ってしまう。
「それはなんのごめん？つけてきてたってこと？」
「つけてないよ、私の家そこの交差点曲がってすぐなの」
「ふーん…ならええわ。」
そう言うと、歩いて行く高橋くん。
彼の姿が見えなくなってから帰るべき？
迷ったがしょうがなく私も10メートルほど後ろをついていく形になる。
時間にしたらきっと1分くらい。
なのに、とてつもなく長い時間に感じた。
小さな交差点だから、信号なんてなくて自分で車を確認したら渡る。
左右を確認した時に、見えた彼はもうこっちなんて興味なさそうに歩いていっていた。
ってか、つけられてるなんて思ってるんだったら途中で待ってたら意味ないんじゃないの？なんて思ったけど、そんなこと怖いから口が裂けても言えない。
本当に交差点わたってすぐにある私の家。
ガチャっと門扉を開けて閉めた時に、道路を見るとこちらを向いていた彼。
なんかすべき？と思った私は、小さく頭を下げていた。
彼はと言うと、再び歩き出したけど、バッグを持っていない方の手を上げてヒラヒラとさせていた。
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コロ - ヤバイです。素敵な作品でみいってしまうというか、、、すごく感動しました！こんな神作始めてです！ (2020年5月15日 21時) (
レス) id: b14fc19f6c (このIDを非表示/違反報告)
那都(プロフ) - とても面白かったです！大晴くん推しなので、くっついてくれて嬉しかったです！1つ気になるのですが、あのオーナーは誰を想定していたんですか？私の中では室くんだったんですが、、教えて頂けたら嬉しいです！ (2019年11月25日 22時) (レス) id: c96a99fffa (このIDを非表示/違反報告)
はらへり - わぁぁぁ！気になります気になります！前回の作品に続いて応援しています！楽しみにしています(^ ^) (2019年6月12日 18時) (レス) id: aacee0baab (このIDを非表示/違反報告)
純鈴(プロフ) - 凄い面白いです！これからの展開にドキドキしてます。更新頑張ってください。待ってます！！ (2019年5月28日 23時) (レス) id: f70ff81fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう
| 作成日時：2019年5月19日 20時
