episode.6 ページ8
阿部side.
深「誕生日だからかやっぱ佐久間もってんなぁ。」
佐「俺のアニメオタクを甘く見たな！！」
渡「ドヤ顔うぜぇ…。」
若干呆れ気味なメンバーとえっへん、と自慢げにする佐久間。少し離れたところで見守る俺と照と舘様。
ちらりと仕切られた席に視線を向ける。
初めて会った筈の彼女はどこか懐かしくて。お世辞にも特別可愛い訳でもない、普通の女性。でもなんでか放っておけなくて思わずさっきは手なんて握ってしまった。
(絶対キモがられたよな…)
終わった、とか1人ぐるぐると考えてる俺を他所に話はどんどん進んでいく。
深「今日は佐久間へのご褒美企画ということで、なんとサプライズにこの方が来てくださいました！！」
貴「初めまして佐久間さん。……お誕生日おめでとう、ございます？」
その一言にフリーズする佐久間。
まさに会いたかった人を目の前にすると言葉が出ないのか目を見開いて固まっている。
貴「えと、さ…佐久間……さん？」
佐「う、わっ、え？ちょっとまって本物？マジで？本物？神崎Aさん！？」
深「というわけで本日のゲストは佐久間の大好きな歌手、神崎Aさんです。
見事全問正解した佐久間には、神崎さんに歌ってほしい曲を1曲ここでプレゼントしていただきます。」
佐「マジ！？1番好きな曲とか決められねぇし！え、ヤバいな…、俺なんも今頭追いついてないんだけど、めっちゃテンパってるからなんも決まんねぇよ！！」
1人テンションの上がっている佐久間とわたわたしてる神崎さん、そして呆れてる俺たち。変な空気が流れ始めたところで渋々佐久間の決めた1曲にセットのスタンバイが始まる。
佐久間をセンターにして座る俺たちの前で疾走感溢れる前奏が流れ、途端にガラリと変わる彼女の雰囲気に息を呑んだ俺と、歌い始めた彼女の声に、そして姿に言葉にならない感情が支配する。
強いてこの感情を言葉にするなら…俺は彼女の歌声に、
ーーーーーー魅せられた。
数十年前、路上で見かけた女の子と同じ感覚。
メンバーが各々感想を言っているのと佐久間がすごく興奮して騒いでいるのが遠くに聞こえる中、ただ彼女を見つめる俺。
目「阿部ちゃん…？」
「っ…！？ごめん、ぼーっとしてた。」
怪訝そうに見つめるめめになんでもない、と答えて席を立つ。彼女は一体何者なんだろうか。
(まさか………ね。)
そんな偶然あるわけないか、と1人で納得して俺もみんなの輪に混ざっていった。
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ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
