episode.5 ページ7
貴女side.
撮影が始まって、佐久間さんからは見えない様に仕切られた椅子に座ってじっとその姿を見つめる。
やはり皆さんかっこいいな、とか面白いな、なんて思ってるところにやってきた阿部さん。
阿「まだ緊張してる？」
そう言って私と視線を合わせてくれる阿部さんの優しさが身に沁みる。
「全然大丈夫です。」
何かと気にかけてくれる阿部さんに迷惑をかけるのも違うと思い、少し緊張しているのをバレない様に笑ってみせた。
阿「嘘。手…震えてるよ？」
なぜだかそんなことすら阿部さんにはお見通しで。
佐久間さんにバレない様に小声で呟いた阿部さんが不意に近づく。
阿「ん。こうやって手握ってると緊張少しほぐれない？」
両手でぎゅっと包み込むその手が思いの外大きくて、男の人のそれだ。
(逆に緊張する…！違う意味で！！)
そんな私の思いなど知らない阿部さんはにこにことこちらを見つめている。なんだかいたたまれなくなった私が右往左往と視線を彷徨わせるとパチリと視線があった人が近づいてきた。
宮「阿部、向こう呼んでる。」
阿「了解。」
じゃあね、と手を振る阿部さん。やはりあざとい。
ぺこりとお辞儀をした後に阿部さんと入れ違いて訪れた方。
「えと…、宮舘さんは、向こう行かなくて大丈夫なんですか？」
当たり障りのない事を話そうかと必死に思考を巡らせて言葉を紡ぐものの、大丈夫の一言で片付けられてしまいそれきり会話が続かない。
宮「……俺も阿部みたいに手握ろうか？」
「えっ！？」
宮「冗談です。多分そろそろ呼ばれると思うんで。」
優雅に笑う宮舘さんの洒落にならない冗談に言い返すものの彼は全く気にしていないのか再び立ち上がってスタスタと歩き出してしまった。
(SnowManの皆さんて、ちょっと不思議。)
離れたところで嬉しそうに叫ぶ佐久間さんの声と、そんな佐久間さんの元にぞろぞろと集まる皆さんを遠目に見つめて仲良しなんだな、と思わず笑みが溢れた。
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ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
