episode.28 ページ33
貴女side.
佐久間さんに連れられて店に入るとお洒落な個室に案内されて思わず感嘆の声を出す。余程のことがない限り訪れることがない様なお店の物珍しさにきょろきょろとしていたら佐久間さんに笑われた。
佐「神崎さんはお酒とかは飲む？阿部ちゃんと俺はソフトドリンク。」
手際よくあれこれと決めていく佐久間さんと阿部さんにされるがまま、次々と運ばれてきた料理を前に乾杯。勿論ソフトドリンクで。
どれも美味しい料理に箸も進むがやはり話題を作ってくれる佐久間さんと気付けばお互いの趣味の話で盛り上がり。
「佐久間さんと1回アニメの話してみたかったんですよね。普段どんなの見るのかとか。」
佐「なんだろ、いっぱい見る！！萌えなやつとかかっけーやつとか、ジャンルバラバラ。てか神崎さんもアニメ結構見るんだ意外！」
「一応アニメの曲を主としてますので…。」
向かいに座る亮平くんは黙って箸を進めており。先程のことも相まって気まずい空気なのは私だけだろうか。
「あの、亮平くん…」
阿「佐久間ごめん、ちょっと電話出てくる。」
さらりと躱され黙り込む私と佐久間さん。
せっかく楽しく、と思っていたのに申し訳なくなって佐久間さんに謝った。ぱたぱたと手を振る彼は困った様に笑う。
佐「だから阿部ちゃんには内緒にしたかったのに…。ほんとはさ、神崎さんにどーしても聞きたかった事があったんだよね。」
「私にですか？」
佐「そうそう、阿部ちゃんも中々拗らせてるからねぇ。
普段は常識あるんだけどちょっと夢中になっちゃうとネジとんじゃうから。」
あとチキン、とつけ足す佐久間さんにはてなマークを浮かべると神崎さんは鈍感だな、と苦笑した彼が続けた。
佐「ぶっちゃけ神崎さん阿部ちゃんのこと好きでしょ。長年ファンの俺の目は誤魔化せんぞ！」
思わぬ図星を突かれて黙り込むも赤くなる頬は物語る。
にゃはは、と声をあげる佐久間さんを恨めしげに見つめるも効果はない。
佐「俺は神崎さん応援隊なんで！！神崎さんもだけど俺たちもアイドル以前に1人の人間だしね。実際彼女いたメンバーとかもいるから全然肯定派でっす！」
「あ、ありがとう…ございます？」
佐「そうと決まれば連絡先交換しよ！」
流れが自然すぎていつの間にか交換していた連絡先。
佐「やたー！！大好きな神崎さんの連絡先！！」
「あはは…大好きだなんて、ありがとうございます。」
全力で頑張ります、とピースしてくれた佐久間さんと握手を交わした。
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ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
