episode.23 ページ27
貴女side.
阿「改めて、阿部亮平です。よろしくお願いします。」
なんてキラキラの笑顔。
企画が決まり始め打ち合わせが本格的になるから、と多忙な阿部さんのスケジュールを練って少しだけ確保できた時間で顔合わせ。
「こちらこそよろしくお願いします。今からもう楽しみです。」
阿「俺も。ずっとお願いしてたからやっと叶ったんだ。意外と番組とかで言ってみるもんだね。」
「というか…他にもたくさん素敵な方々いるのに、本当に私でよかったんですか？」
疑問に思ったことを阿部さんに問いかけるとじっと見つめていた彼と目が合ってしまい、不安げに目を逸らした。
そもそもユニットをしたいなんて言ってくれたことすらいまだに信じられず今に至る。
阿「よかったのかじゃなくて、俺は神崎さんがいいの。」
ダメかな、なんてテーブルの上に置いた手を包まれる。
これを無意識でやってのける阿部さんはズルい。断る事も返事を返す事もできなくてふるふると首を横に振った。
阿「よし、じゃあ2人で一緒に頑張ろうか。」
「…はい。」
若干腑に落ちない気もするが、阿部さんがそれでいいならまぁいいかと企画書をめくった。
阿「ごめん、そろそろ次の仕事に行かないと。」
時計をちらりと見た阿部さんに、もうそんな時間かと席を立つ。阿部さんと過ごす時間なんてあっという間でほとんど何も決まらずにふわっとした感じで終わってしまった。
阿「今日はありがとう。仕事の事は今度ゆっくり話そうね。それと…ユニットするにあたって親睦を深めたいからオフの日にご飯とか行きたいな。」
「ふふ、いいですね。先日阿部さんが言っていたイタリアンとか。」
阿「この前行った喫茶店のオムライスもいいなぁ…。
あとあまりにもズルいズルいってうるさいから予定が合ったら佐久間も連れて行きたい。今回の企画も羨ましがってた。」
2人揃って部屋を出る。普段から連絡を取っているのに阿部さんといると話題は尽きない。それでもやっぱり不思議と阿部さんの事を意識している自分がいて妙に緊張している。
そして突き当たる廊下の分かれ道。
阿「じゃあまた連絡するね。」
ひらひらと手を振る阿部さんに小さく手を振りかえす。私に背を向けた阿部さんが1歩、また1歩と歩き出し、ふとこちらに振り返った。
阿「そうだ、親睦を深めるって名目で今度から神崎さんの事下の名前で呼んでもいいかな…？」
なんてさらりと言ってくるあたり、やっぱり阿部さんはズルい人。
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ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
