episode.17 ページ19
貴女side.
静かな喫茶店で五線譜を広げる。
私の場合は仕事が落ち着くと大抵の時間はマンションの近くの喫茶店で好きなように作曲をする。
好きな歌を聴いて、好きな曲を書く幸せな時間。
聴いている曲はSnowManさんの曲。
皆さんの事を考えてたらいい曲が浮かんでついついペンが進む。もちろん誰に見せるわけでもないので私の自由。
(そういえばこの前阿部さんにファンです、とか送ったの流石に引かれたかな。)
つい勢いで送ってしまったメッセージにすごく嬉しい、と返ってきたが正直引かれたと思っている。仲良くなるとすぐ踏み込んでしまうのは良くないとしっかり反省した。
気持ちを切り替えてペンを走らせる私の目の前に運ばれてきたオムライス。いつも頑張った自分へのご褒美にこのオムライスを頼むのが楽しみでもある。
この前まではレコーディングがあったりCD販売の告知をしたりで忙しかったのでこんな時間は久々だ。
「ん〜っ、美味しい。」
ひと口、またひと口と食べ進める私の横で通知を知らせるスマホに目をやる。阿部さん、と光ったディスプレイにドキッとしながらもメッセージを開いた。
【今収録終わったよ。もーお腹すいた。】
なんて本当に他愛のないメッセージに笑みが溢れる。
忙しい中でも毎日おはようとおやすみだけは絶対に欠かさない阿部さんとのやりとりがすごく嬉しい。
時々突拍子もないメッセージが来てドキドキしたり。
(阿部さんが彼氏だったらな…、とかなに考えてるんだろ私。)
動揺を隠す様にオムライスを口に入れて返信を打つ。
【私は今日オフなので自宅近くの喫茶店でオムライス食べてます。すごくおすすめなので今度阿部さんもよかったら。】
メニューの写真を撮って送信。
気になったらあとで地図送りますね、と追加でメッセージを送るとすぐさま既読がついたが返信はなかなか来ない。
もしやまた余計な事をしてしまっただろうかと不安になって何度も見返すもやはり既読がついたまま。
いつもと違う空気になにも手につかなくなって、じっと暗くなった画面を眺める。
何分経ったか分からなくなってきたくらいに再び明るくなったスマホの画面には。
【俺この後オフで予定ないから、そこのオムライス食べに行ってもいいですか？】
なんて妙に畏まったメッセージが可愛らしくて。
【じゃあ待ってますね】
と送ったメッセージに今度はすぐに返信が返ってきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 815人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
