episode.16 ページ18
阿部side.
「んふふ。」
スマホの画面を見て緩む口元を抑えられず。
なんとなく毎日続くメッセージのやり取りでも嬉しく感じてしまっている辺り、もう俺は彼女の曲だけに魅了された訳ではないのかもしれない。
佐「だぁぁーー！！阿部ちゃんの幸せオーラが羨ましく感じる、俺の知らないところで神崎さんと連絡取ってるなんて…俺の、俺の推しが阿部ちゃんに取られる……。」
「取ったわけじゃなくね？」
佐「じゃあ俺にも教えていいか聞いてよ、推しを推したい気持ちを尊重してくだっさい、お願いしやす！」
「それはやだー。」
佐久間の項垂れた声を聞き流してスマホを開くと神崎さんからのメッセージ。
【阿部さんは今日もお仕事ですか？】
【そうだよ、ちなみにこれから雑誌の撮影。】
【体調に気をつけて頑張ってくださいね。】
なんてやり取りも返信が早いから今日はオフなのかな、とか考えちゃってるから俺相当やられてるな…って苦笑い。
(よし、今度は落ち着いたらご飯に誘うぞ。)
と意気込んでるものの未だに実行できず。
どうやって誘おうかとか迷ってたらなかなかね、なんて1人で言い訳タイム。
そんな俺の手の中でまたしても震えるスマホに目をやると。
【そういえば。先程駅でSnowManさんのポスター発見しました。】
そう画像付きで送られてきたメッセージには、
俺の顔が映るよう撮ったのかと思える様なカメラワークの端でさすがに自撮りは恥ずかしいのかピースした手だけが映った写真。
【なにそれ…】
可愛すぎ、そこまで打って彼氏でもない俺がそんなの送ったら終わりかと慌てて消した。そんな素直に感想を言える勇気はもちろんない。
中途半端に途切れた返信になんて送ろうか考えを巡らしていると再度震えるスマホ。
【実は阿部さんのファンなので。】
思わずメッセージを二度見。
嘘だろ、神崎さんが俺のファンとか。夢か、夢なのか？
てかそしたらさっきの写真はあえて俺が映るように撮ったって事でいいのか、それをわざわざ俺に送る？
(あーもう…めっちゃ可愛いんですけど。なんだそれ、ズルすぎ。)
渡「阿部ちゃんにやにやしすぎよ。また佐久間がうるさくなる。」
佐「おーい、あざといの出てるぞー。」
ソファの上に体育座りで顔を膝に埋め声にならない声を必死に抑える俺の姿に、もはや佐久間も呆れるくらい相当俺は神崎さんに夢中らしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 815人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
