episode.11 ページ13
阿部side.
(〜〜〜っ、何やってんだ俺…。いやでもあの顔は反則でしょ。)
赤くなった頬を冷やす様にコツコツと早足でテレビ局の廊下を歩く。
さっきのは本当に無意識で、そんなつもりなかったけど神崎さんの顔を見たら可愛すぎて不意に手が出ていた。多分あそこで止められなかったら俺は彼女の頬に触れて、その後何をするつもりだったんだろうか。
とりあえず落ち着こうと飲み物を買いつつ頭の中で円周率を唱える。昔からの癖。
彼女の前だと自分が自分じゃないみたいで本当に情けない。また彼女と話せた貴重な1回をこんな形で終わらせてしまった。
「次会えたら絶対連絡先聞こうと……あ、また聞きそびれた…。」
ほんと何やってんだ、ってため息をついてグイッと飲み物を煽る。上手くいかない時はこんなんばっかだ。
なんてまたため息をつく俺の上に影がさした。
深「ため息深いね、阿部ちゃん何かあった？」
「ふっか…。」
深「おうおうどうした。上目遣いであざとさ爆発してるぞ。佐久間いたら逮捕されてんな。」
そう笑って隣に腰掛けたふっかにどこまで話していいのか迷ったものの、やっぱり神崎さんに恋愛感情を抱いてるとまでは言えず。
「なんとかして連絡先聞きたいなとか思ってるけど中々難しいっていうか…共演も出来るかと言われたら多分ほぼ無理。」
深「阿部ちゃんがそこまでいう人って珍しいよね。そっかぁ、なんかいい手があったりしないかな。」
なんて一緒に考えてくれるふっかに少し罪悪感を覚えるも、親身に相談に乗ってくれるからつい甘えてしまった。
深「んー…むしろ俺だったら番組とかで大々的に言っちゃうかもな。この人に会いたいです！って。言い方あれだけど俺たちの知名度を駆使して…みたいな。」
「おぉ、確かに。」
深「てか阿部ちゃんそんなことしなくてもそのうちまた機会あったりするんじゃないの？」
ふっかがにやにやと笑っているのを不思議そうに見つめると、そろそろ俺たちの撮影時間が近づいているのか時計を見て立ち上がる。
それに続いて立ち上がると彼はそのまま言葉を続けた。
深「だって阿部ちゃんが連絡先知りたいのって神崎さんでしょ？多分メンバーみんなそのこと知ってるよ。」
だからみんな協力的、って意地悪くピースされ。
メンバーにはお見通しだったかと思うのと同時に、もしかしてさっきのめめもわざと俺が来る事分かっててスタジオ回ってたのか？なんて変な考察をしてしまい慌てて頭を横に振った。
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ぴの(プロフ) - 更新楽しみにしています。 (9月21日 22時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - ぴのさん» ぴのさん、コメントありがとうございます…！ゆっくり、ゆっくりと阿部ちゃんと近づけたく思ってますので温かく見守って頂けますと幸いです。 (9月21日 22時) (レス) @page15 id: 0984604825 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、続ききになってます。 あべちゃんとヒロインの今後の関わりがたのしみです。 (9月21日 20時) (レス) @page14 id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼 | 作成日時：2023年9月18日 22時
