蒼空の下で２ (ページ40)

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「A先輩何にする？」
「そうだなー、ショートケーキかな。」
「王道じゃん笑」
「いいでしょ笑大津くんは？」
「俺は、モンブランにする。一口あげる。」
「ありがとう。私もあげる。」
「やった笑」

店員にケーキを注文すると、意外と早くケーキが運ばれてきた。
先輩は美味しそうにケーキを頬張っている。
「先輩ちゃんと俺の分もね？」
「あ、うん笑」
少し恥ずかしそうに笑ったA先輩が可愛くて、思わずモンブランをフォークに取って先輩の口の前に持ってきてしまった。
「あーん。」
「…やだ。」
「何で？」
「…私達、恋人じゃないのよ。」

先輩は冷めたようにそう言った。
なんでかなって考えていると、俺は先輩に向けられた視線に気がついた。

「あの人、大津くんの彼女？」
「大津くん取って目立ちたいんだよ。」
「調子に乗るなっての。」

先輩は、悲しそうな顔をした。
そしてケーキを食べ終えると先輩は鞄を持って立ち上がった。

「大津くん、私帰るね。ごちそうさま。」