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「思い浮かんだ？」
「分からない。何の日？」
「どうしても、分からない？」
「うん。教えて。」
「…秘密。」
「なんだよ笑」
永嗣ったら、鈍いんだから。
「その日は、男の子が女の子にお返しをする日だよ。」
「…全然分からないな。」
「忘れたら女の子に怒られるよ。」
「女の子って誰に？」
「…私。」
「はぁ？本当に分からないよ。」
「もう。いいよ。」
腹が立ってきた。ダメね、ホワイトデーごときで苛立つなんて。
永嗣の方に背中を向けてたら“分かった”という声が聞こえた。
「分かったの？」
「うん。」
「じゃあ明日は何の日でしょう？」
「本当は、そんな記念日なんかじゃないんだろ？
俺に構って欲しかっただけだろ。」
「そ、そんなんじゃな…」
永嗣は、私の腰にしっかりと手を回して唇を重ねてくる。
どんどん熱を帯びてきて、温かい。
「ねぇっ、私、本当に、」
「いいじゃん。あっち行こう」
永嗣に抱っこされて、寝室に連れられた。
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作者名：アルパカ | 作成日時：2013年2月15日 21時
