蒼空の下で２ (ページ24)

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年下だから、何ですか？─Ｕ.Ａ─ ページ24

仕事に一区切りがついた彼と一緒に日本に帰国した。

ドイツでの仕事もうまくいってる。
ただ、回りが結婚しだして焦っているのが事実。
でも彼の職業は大変だし、かつ私は彼より5つ年上。年齢差っていうのもあるんだろうね。

「久しぶり。元気そうじゃん。」
そう言って私に微笑むのは日本に住む元恋人。
会おう、と連絡があってで再会。

「そっちも元気そうだね。」

「なぁA。今彼氏とかいるの？」
「え？いるよ？」

「どんな奴？」
「えっと…5つ年下で、不器用だけどなんかほっとけない感じ。」

彼はなんだか慌てている。何かあったのかしら。

「そいつと結婚するの？」
「…分からない。特別な職業なの。」

「じゃあ俺としない？」
「…は？」

何言ってるんだろう、この人。頭でもぶつけたかな。

「ていうか5個も年下だろ？そんなの合うわけないじゃん。

なぁ、もう一回俺とやり直さない？」
「何言ってるの？どうしたの？
そんなこと言うために私呼び出したの？」

「俺、結婚しないとお見合いさせられんだよ。
それに、Aにとっても絶対俺のほうが良いって。

5個も下とかありえない。考えてみろ。
小学校1年と6年が付き合ってるんだぞ？
話題が合わないだろ、Aが老けたら絶対呆れられるって。」

本当、頭おかしくなったみたい。
私が付き合ってた頃はもう少しまともだったのに…。

「何がしたいの？
ヨリ戻したいの？彼と別れさせるのが目的？」
「最初は、やり直そうって言うつもりだった。
けど。お前に年下は無理だよ。しかも5つもだろ？！ありえねぇ。」

「うるさいんですけど。」

そう言って私たちの言い合いに入ってきたのは思いもよらない人。
サッカー日本代表サイドバックの登場に、彼も私も驚いている。

「あんたなんかにAあげねーよ。

俺は年下だけど、なんつーか。その、
Aのこと好きだから。」

篤人は彼に言い放って、私の手を握った。