二千年経っても貴方をpart13

・ ページ17

レオンハート「あれが…スラトア要塞…

本当に飛行船はあるのか？」


機関士「さぁな…

あの岩山の上まで登らなきゃわからないが…
本当に…飛行船を奪って逃げられると思ってるのか？

お前らエルディア人が…」


レオンハート「口に気をつけろよ、マーレ人

お前がまだ踏み潰されていないのは誰のおかげだ？」

レオンハートはそう言って、マーレの操縦士に銃を向ける


レオンハート「飛行船がダメならお前の家族も「地鳴らし」で死ぬ
お前が裏切っても撃たれて死ぬ

家族全員で生き残る道はこれしかない


望みが低かろうと関係ない
必ず、生き残るぞ」


ガビの両親「うぅ…うぅ…」

列車の中から啜り泣く声が聞こえる


グライス兄弟の父「大丈夫だよ、ブラウスさん

あの子達は強い…きっと、
コルトとライナーと一緒にパラディ島にいる」


ガビの父「私たちの子は悪魔の島にいるんだぞ！？

とても…生きていけるわけがない！！

戦士になんかなろうとしなければ…
最期まで一緒にいられたのに…」


カリナ「…ライナー」

カリナは腕章を見つめて、息子の名前を呼んだ



「フィンガーさん…その腕章、窓から捨てろよ」

フィンガー「これは…娘が俺なんかのために、全てを犠牲にして得た腕章だぞ…」


「…まったく、…ん

…オイ！！あれ…！！」


一人の少年が列車の外を指差す



オォォオオオォォオオオオ



機関士「そんな…！？

飛行船が！！飛び立つぞ…」


レオンハート「くッ…急げ…！！

一機でも残ってればいい！！」

機関士「わかってる！！」

列車はスピードを上げた



















「もう…だめだ…」


「ッ！」



「オイ…何だ…？


"あの煙"……」



皆が見つめる先には、大量の蒸気から姿を現した
何体もの超大型巨人と

一際大きい終尾の巨人がこちらに近づいてきていた




「「地鳴らし」だ…

ついに…追いつかれた…」



















レオンハート「！！…来たぞ！！

もっと速度は上がらないのか！？」

レオンハートも巨人達に気付き機関士を急かす


機関士「待てよ…

あの飛行船！！

巨人共に向かっていくぞ!!」

レオンハート「どういうことだ！？」


機関士「助かるかもしれねぇ…


爆撃だよ!!
巨人の手が届かねぇ空から
吹っ飛ばすんだ!!」

絶望の淵にて→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す