柚木兄弟と雪兎 (ページ27)

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第二十三ノ怪ページ27

貴『…助けて…』

光「先輩！！」

ｼﾞｮｷﾝ

貴『あ、あまね…！』

花「下がっててﾄﾝｯ」

貴『わっ！』

ﾋｭｯ、ｺﾞｯ、ｺﾛ…

ﾊﾞﾗ…ﾊﾞﾁｬﾝ！

寧「やったぁ！」

花「いや、まだダメだ」

ｷｭﾙｷｭﾙ

寧「！！」

花「ｷﾞｬﾘｯ少年！」

光「言われなくても…やってやらァ！ﾄﾞｯ」

花「さーすがァ！じゃ行くよ、少年！ヤシロをお願い！俺はAを連れてくﾋｮｲ」

貴『えっ！？』

光「俺が先輩を…！？」

花「よし、おっけい？ﾆｯ」

光「先輩！失礼します！」

寧「！？！？！？」

花「逃げろー！！」

貴『でも扉が…』

ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

寧「あ、もっけちゃんだ！」

花「腕をあの祠に！」

光「先輩、ちょっと降ろしますね！ウォォォ！！ﾋﾞｭｯｽﾞﾊﾞｯﾝ」

ﾊﾞﾀﾝ

光「おーっし！」

花「おー！投げた！」

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ…

花「開いた！！行くよ！」

in扉の奥

寧「(なんとか通れたけど…また階段とお人形…でも誰も居ない、葵も他の子達も…このまま進んでいけばきっと会えるんだよね…？)」

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

寧「(ﾋﾞｸｯ)」

光「また…」

ｽｯ…

寧「花子くんがとるの？((ｺｿｯ))」

花「ｺﾎﾝｯもしもーし」

ミ「左腕…あたしの左腕、探してくださいな…あたし毎朝授業前にお供えをして祠に祈るの。左と右で手を合わせて、今日もみんなが健やかでありますように…急いでね、じきに」

花「やあ二番、久しぶり。俺のこと…覚えてるよね？」

貴『あまね、電話貸して。もしもし？僕が誰だかわかる？』

ミ「え、あなたは…どうして…？」

貴『────を止めに来たんだよ！』

ミ「…じきに授業が始まるわ」

ｶﾞﾁｬﾝ、ﾂｰ…ﾂｰ…

花「ただのゴアイサツだよ、ねA？」

貴『うん、そだよ』

寧「知り合いなの？」

花「Aは分からないけど、俺は知り合いだよ」

ｶﾞｺﾝｯ、ｻﾗｻﾗｻﾗー…

光「また腕探しかよ…めんどくせぇな…おい花子！なんか他にねーのかよ！」

花「なんか？」

光「苦手なもんとか…弱点とか…」

花「あるよ、弱点ならちゃんとある」