柚木兄弟と雪兎 (ページ19)

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第十六ノ怪ページ19

寧々side

花子くんは言いました

〝ヤシロは人殺しでも仲良く出来るんだ〟

あの時の花子くんなんだか…怒ってた？

…違う、あれはそんなのじゃなくて…あれは…

「…ねちゃん」

『…ねってば』

葵＆貴「『ねねちゃん/ねね！』」

寧(ﾊｯ)

葵「聞いてる？」

寧「ご、ごめん」

貴『もー寧々ったら最近ぼんやりしすぎだよ？』

葵「あ！もしかして新しく好きな人が…」

寧「うーん…だったら良かったんだけど…w」

葵「…あっ！そうだ！寧々ちゃん、こんな話知ってる？」

貴『え、なになに？めっちゃ気になる！』

葵「七不思議の2番目〝ミサキ階段〟
その階段の4段目だけは決して踏んではいけません
決まりを破れば死者の世界に引き込まれ
その身を千に万に引き裂かれてしまうでしょう
そして黄昏時、その階段には犠牲者の血がどこからともなく滴り落ちる…」

寧「そ、その階段って…」

貴『多分、美術室の前のＢ階段だよね？結構あそこの噂多いからねぇ！血溜まりを見た人が何人もいるんだって！』

葵「あれ？確か寧々ちゃん好きだったよね、こーゆーお話…」

寧「す、好きだよ！好き好き！」
(好きなんだけど…葵から聞いた話が最近現実になったばっかりなのよね…)

葵「じゃあ良かったぁ！私は怖い話って苦手だけど…寧々ちゃんが元気になるならいくらでもしてあげるからねっ！」

寧「葵…」

担任「おーい、赤根さん！なーんか忘れてませんかねー？本日4時半美術室にて先生と進路相談ﾊｰﾄ」

貴『先生、語尾にﾊｰﾄつけるのやめてください…気持ち悪いです…((引』

葵「わー！そーだった！すぐ行きマース！ﾊﾟﾀﾊﾟﾀあ、寧々ちゃんっ！また怖い話探しておくから、元気だしてねっ！」

寧「ありがとう…葵…でも怖い話は探してくれなくていいかな…ｼﾞｰﾝ」

貴『あれ？花が咲いている！葵が一生懸命世話してたから喜ぶだろーなー！明日教えてあげようよ！寧々！』

寧「そーだね！じゃあ私達もここで解散しようか！バイバイ、A！」

貴『バイバイー！』

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ