時の流れ ページ24
〜5年後〜
鬼ヶ島の屋根裏部屋はいつも薬の匂いがする。
ヤ「あのクソ親父めっ」
『またカイドウさんのところに行ってきたの？』
毎日のようにボロボロで帰ってくるヤマトを
毎日のように私が治療しているからだ。
『どうしてこんな無茶するの』
ヤ「僕はおでんだから、こんな傷痛くも痒くもない！もっと強くなって海にでるんだ！」
またそんなこと言って…
この数年間、
ヤマトのおかげで鬼ごっこの腕前がかなり上達した。
何百回も海へ出ようとするヤマトを何百回も連れ戻して、
海へ出られないと分かれば
直接カイドウさんに挑みに行こうとするヤマトを
取っ捕まえてはダメだと言い聞かせて。
それでも私の目を盗んで行ってしまうのだから
もう半分諦めかけてる。
ヤ「ねぇ、Aは強いんだろ？この手錠はずせないの？」
『それは…もう少し大きくなったらね』
ヤ「そんなぁ…」
もちろん外すことはできる。
今までも何度も外そうとした。
だけど手錠が外れた瞬間
あなたは必ず海へ出ようとするでしょ。
まだ13歳のヤマトを危険な海へ出すわけにはいかない。
恩人であるカイドウさんの期待を裏切りたくない気持ちと
ヤマトを守りたい気持ちが交互に入り混じって
私を苦しめる。
でももう少し…
あと少しだけは…
ヤマトのそばにいさせて。
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まあや(プロフ) - 箱さん» 箱さん、この作品を読んでくださりあたたかいコメントまでありがとうございます。とても励みになります！ (2023年1月17日 0時) (
レス) id: 6ddb893b1b (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年1月16日 15時) (レス) @page50 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Maaya | 作成日時：2022年9月29日 15時
