褒め言葉 ページ38
その答えを聞いてほっとした私も
アルベルの首に腕を絡めて抱きついた。
ふわっと香るシャンプーの匂いは
程よく甘い香り…
アルベルから同じ匂いがするのって
どうしてこんなにドキドキするんだろう。
キ「A…お前の方こそ顔を隠したらどうだ？」
『え？』
そんなこと初めて言われたから
頭の中がハテナでいっぱいになる。
キ「前にやった狐の仮面があっただろ？」
『ああ…あれはアルベルからもらった数少ない貴重なプレゼントだから宝箱の中にしまってある。
それよりなんで私が顔隠さなきゃいけないの？』
キ「お前の顔面を見るやつらが可哀想だから」
『は、はぁ？誰がブサイクだって？』
どっからどう見ても美女でしょうが！
ばっと体を離してアルベルの顔を睨み付ける。
仮にも彼女に向かってブサイクって…言ってないけど。
あー、冷めた。
ちょっといいムードだったのに今ので完全に冷めた。
『もう寝るから出てって』
そう言ってアルベルの上から退こうとするけど
がしっと腰を掴まれて動けない。
キ「違う…」
『なによ』
キ「お前の顔を他のやつらに見せたくないだけだ」
『え…それって…』
キ「綺麗だから」
アルベルはまっすぐ私を見つめながら
そう呟いた。
ああ…私って本当に単純だ。
滅多に人を褒めないアルベルが褒めてくれたってだけで
嬉しくなって機嫌はすっかり元通り。
それどころか速まる心臓の鼓動を
どう抑えようか焦ってる。
アルベルに褒められるならなんだっていいや…
そう思うのが惚れた弱みなら
私は一生アルベルに敵う気がしない。
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まあや(プロフ) - 箱さん» 箱さん、この作品を読んでくださりあたたかいコメントまでありがとうございます。とても励みになります！ (2023年1月17日 0時) (
レス) id: 6ddb893b1b (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年1月16日 15時) (レス) @page50 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Maaya | 作成日時：2022年9月29日 15時
