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結局、それからは何も聞けなくて、
それどころか、Aさんはいつもより俺たちから距離を取ってる気がする。
そんなに、知られたくない事ってなんだろう、
1日中、俺だけじゃなくて、なんとなく気づき始めた年上組のメンバー達は、Aさんの事を気にして目で追っているけど、
やっぱり普段通りにしているように見えて、時々思い詰めたような表情をしていた。
「 お疲れ様でしたー！撮影以上です！ 」
元 「 お疲れ様でした！ 」
内 「 お疲れ様でした！ありがとうございました！ 」
颯太とペアでの撮影が終わって、今日の撮影は終了。
元 「 颯太も気づいてる？ 」
内 「 んー？ 」
元 「 Aさん、今日様子おかしいだろ、」
内 「 あぁ…うん、なんとなく、」
元 「 お前でも気づくよなぁ... 」
内 「 あれ、Aさんじゃない？ 」
元 「 …ほんとだ、 」
内 「 なんか...大丈夫かな？ 」
颯太と話しながら楽屋に戻る途中、スマホを耳に当てて走っているAさんを見つけた
気になったのは、泣きそうで、何かに怯えているような、Aさんの表情。
盗み聞きとか、良くないけど、今日のAさんの様子からしてどうしても気になって後ろを追いかけた
元 「 ......いた、 」
人通りの少ない階段の踊り場にいたAさんはやっぱり様子がおかしくて、
今にも泣きそうな声で話していた。
『 ...もう、かけて来ないでって言ったよね、 』
『 この前だって、話し合ったじゃない... 』
『 もうずっと前に終わったんだよ？私たち... 』
元 「 ......え？ 」
聞こえてきた内容は断片的だけど、なんとなくわかった。
もしかして、元彼...とか？
それも、別れたのにまだしつこく付きまとわれてる？
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作者名：あい | 作成日時：2023年3月23日 2時
