愛をください。～another story (ページ5)

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A「相葉さん？このままどっか行きませんか？」

雅紀「………え？」

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二次会も終わる頃

声をかけてきたのは彼女の方だった

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雅紀「どっか……って？」

A「その辺、ブラブラ？」

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元々

多少の下心があって彼女に近づいたのに

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まさか彼女の方から声をかけてくるなんて

思ってもいなかった

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お酒が飲めない

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そう言った彼女の頬は

ほんの少しピンク色に染まっていて

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付き合いで無理して飲んだってのが分かる

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繁華街を並んで歩いていると

当たり前のように腕を絡めた彼女

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出会ったばかりの男に

こんなことするなんて

やっぱり

誘われてるのは確実だと思った

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俺は

部屋で待ってるであろう結衣と

今、隣にいる彼女を天秤にかけていた

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『早く帰ってきてね？』

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結衣の声に耳をふさいで

一夜限りかも知れない彼女との夜を選んだ

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たぶん俺は

初めて会った時から

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楽しくもない結婚式で会った時から

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儚げで妖しげなAの魅力に

惹かれていたのかも知れない

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妖艶に色づくようなAを

自分の手の中に収めたい

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最初からそんな風に思っていたのかも知れない

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『愛をください。』
～『Each other』より～

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