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不思議そうな顔をしたニノに
ニッと笑い返す
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雅紀「今日だけじゃないんだ。」
和也「……ん？」
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雅紀「Aのことが心配で……一人にさせたくない……つーか。」
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和也「なにそれ？子供じゃあるまいし。」
雅紀「うん……。一緒にいないと心配なんだ。誰かに持ってかれちゃいそうで。」
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そう言った俺に
ニノが笑顔を怪訝顔に変えた
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和也「他の男の影でもあんの？」
雅紀「………。」
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和也「あなたたちの始まりがハジマリだけにね？つい、そんな心配もしちゃうけど。」
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雅紀「男……なのかな、やっぱ。」
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和也「怪しんでんの？」
雅紀「………。」
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和也「なら、ハッキリ言っちゃえばいいでしょ。俺だったら言うけどねぇ。」
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Aを
疑いたくはない
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そして
失いたくもない
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俺には
そんな思いばかりが強かった
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雅紀「出来ないよ……そんなこと。」
和也「なんで？」
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雅紀「例え……他に男がいても、別れるつもりはないから。」
和也「な………。」
雅紀「ヘンに揉めるのが怖いんだ。」
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ゆらゆらと目の前を流れる煙の糸を眺めて
ぽつり
口をつく
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雅紀「本当は……閉じ込めておきたい。
どこにも行かないように。誰にも見られないように……。」
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ふぅ……っと煙を吐き出して
指先から立ち上るその煙を切った
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和也「怖いよ、相葉さん。」
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笑っているけど
ニノの目は俺をさげすむように見えて
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雅紀「……だよねぇ。」
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俺はそれを
笑って誤魔化すしかなかった
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作者名：四葉（よつば）
作成日時：2013年1月3日 22時
