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「相葉じゃね？久しぶりだな〜〜？」
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結婚式場のロビーで
懐かしい顔に声をかけられて
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思い出話に花を咲かせて
チラホラと見え始めた昔の同級生たちが
徐々にロビーへと集まり始める
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結婚式の開場待ちと言うよりは
まるで同窓会のようになっていた
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雅紀「あれ〜〜〜？竹中は……結婚したんだよな？」
竹中「あ〜〜〜……したんだけどね？」
雅紀「けど？」
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竹中「離婚しちゃったよ。」
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雅紀「………。」
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竹中「付き合ってるときは上手くいっててもさ？
一緒に生活すると、また違うんだよ！可愛い女の子にだって、目はいくしさ？」
雅紀「まぁ……だろうね？」
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竹中「……って、相葉はまだ独身なんだろ？」
雅紀「……そうだね……。」
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竹中「結婚なんて、するもんじゃないね？って、結婚式場でする話題じゃないか！」
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友人の離婚話を聞いて
今まで抱えてきた想いが
更に強くなる
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雅紀「俺は……結婚はしない。」
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竹中「ほ〜〜〜！言い切ったね〜〜？」
雅紀「別に……結婚したからって、幸せになれるわけじゃないんだろ？」
竹中「それ言っちゃったらアレだけど！」
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ヘラヘラと笑う友人を目の前に
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やっぱりな
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そんな思いがひしめき合っていた
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俺は
結婚が幸せの全てだとは思えない
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結婚して幸せだと言う人間は
俺の周りではほんのわずかで
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竹中のように
まるで離婚するために結婚したかのような
そんな人生はまっぴらだと思っていた
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竹中「行こうぜ？相葉。もう始まるんじゃね？」
雅紀「……あぁ……。」
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人生の墓場の始まりは
煌びやかなスポットライトに囲まれて
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幸せを絵に描いたような偽物の二人を
誰もが祝福するふりをする
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雅紀「おめでとう。」
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心にもない言葉を口にして
新郎新婦に笑顔を見せて
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心の中では
呆れるように舌を出す俺がいた
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作者名：四葉（よつば）
作成日時：2013年1月3日 22時
