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風呂上がりに冷蔵庫の前で缶ビールを開けて
その場で喉に流し込んだ
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忙しく料理するAを横目で見ながら
ちょっかい出したい気持ちを抑えて
すぐ側でAを眺めていた
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雅紀「……なに？」
A「……うん？」
雅紀「じっと見てるから。」
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A「見てるのは雅紀でしょ？」
雅紀「あ〜〜〜……気づいてた？」
A「そりゃあね……。」
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照れくさくて逸らした視線だけど
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逆にAの視線は
俺を捉えていて
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A「乾かさないの？」
雅紀「……え？」
A「髪の毛。」
雅紀「あ〜〜〜……別に、そのうち乾くでしょ。」
A「そりゃあそうだけど……。」
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洗いざらしただけの髪を
じっと見つめていた
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A「せっかくサラサラなのに。」
雅紀「うん？」
A「面倒なの？乾かすの。」
雅紀「あ〜〜〜……そんな感じ。」
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話していると
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ポツン
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前髪から鼻の先に水滴が落ちた
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A「わたし……やったげようか？」
雅紀「………？」
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握っていた包丁をまな板の上に置いて
ほんの少しだけ嬉しそうな顔して
そう言った
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作者名：四葉（よつば）
作成日時：2013年1月3日 22時
