愛をください。～another story (ページ11)

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雅紀「やっぱ帰ろう？」

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Aの腕を掴んで来た道を戻る

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A「……なに？どうしたの？」

雅紀「いや……二人でさ、ゆっくりしてた方がいいよ。」

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A「でも……せっかく出てきたのに……。」

雅紀「じゃあさ？その新しく出来たカフェ？飯食って……さ？帰ろ？」

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A「雅紀……？」

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俺は

Aとは一緒に出かけられない

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誰かに見られるAに

嫉妬ばかりが膨れ上がって

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それを素直に言葉にすることも

カッコ悪い気がして出来ない

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Aが他の男を見てるわけじゃないって

分かっているのに

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自分の気持ちをコントロール出来ずにいたんだ

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帰りの車の中で

不満そうな顔を向けるAだけれど

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俺は

自分のために

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これが最良の選択だと思っていた

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出来ることなら

部屋に閉じ込めておくのも

一つの方法とさえも思えていた

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部屋に帰って

不機嫌に唇を尖らせるAの隣に座って

ふざけたふりして

その唇に口づけた

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雅紀「機嫌直してよ……。」

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A「……だって……。」

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不機嫌に俺を見つめた目も

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尖らせた唇も

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胸のＴシャツを掴まえた指先も

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全部俺だけに向けば

それでいい

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『愛をください。2』
～『Game of the love』より～

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