愛をください。3 (ページ6)

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85.虚しい響きページ6

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A「……ホテル……行くの？」

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普通の恋人同士とは違う

異様な空気が二人の間には流れているのに

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この先どこへ行くのか

何をするのかなんて

言わなくても分かっているのに

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わざわざ確認してる自分が

情け容赦なく

虚しく感じた

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翔「黙って着いてくればいいよ。」

A「………そう。」

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低いその声が耳の奥に響く

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A「翔、さん……？」

翔「……ん？」

A「優しく、してもらえる？」

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甘えた声で

彼の太ももに手のひらを置いて

いやらしげに

それを滑らせた

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止めるように重ねられた手に

指を絡ませる

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翔「そんなことしたら、運転に集中できないでしょ。」

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チラリと私を見る視線は

既に女を捕らえる男の目に変わってる

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A「嘘ばっかり。本当は好きなくせに……。」

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絡められた指を解いて

誘うように

また太ももに手のひらを這わせる

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彼の横顔に

いやらしい笑みが浮かんで

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あっという間に

固さを帯び始めたそこに

指先を滑らせていた

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