愛をください。3 (ページ3)

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82.Like a cat ページ3

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炎の音と

チリチリと煙草のくすぶる音が

暗い部屋に小さく響く

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寝転んだまま

煙草をふかす雅紀の体に

抱きつくように体を寄せた

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雅紀「なに？どしたの？」

A「…………。」

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寝転んだ体を半分だけ起こして

私の背中に腕を回す

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スルスルと背中を滑る手のひらが心地よくて

目の前の裸の胸に

猫みたいに頬を擦り付けた

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雅紀「Aが甘えるのなんて、珍しいでしょ。」

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頭の上からは

かすれるような声が聞こえて

顔をのぞき込むと

少しだけ雅紀の緩んだ口元が見えた

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さっきまで繋がっていた体は

この手に抱きしめているのに

どこか遠くにあるような気がしていた

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鼓動も

体温も

こんなにも近くにあるのに

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手を離すと

消えてしまいそうな錯覚に捕らわれる

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煙草を揉み消して

また

ベッドに転がった雅紀の上に

体を被せた

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雅紀「なに？まだ足りないの？」

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オレンジ色の間接照明が

ぼんやりと雅紀を照らしていて

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ゆっくりと目を閉じたのを見て

煙草の匂いの残る唇に

自分で口づけた

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