愛をください。3 (ページ19)

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98.Life ページ19

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枕元で携帯のアラームが

何度も鳴り続ける

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朝の気配に

起きようとしても

体が目覚めてくれない

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雅紀「A？……A？起きねーと遅刻すんぞ？」

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体を揺すられて

雅紀の声に

ようやっと目を開けて体をベッドの上に起こした

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雅紀「そんなカッコのままだし……パジャマぐらい着替えればよかったのに。
風邪引いちゃうでしょ？」

A「………うん。」

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はだけた布団が

裸のままの体をあらわにしていて

肌寒さにまたぎゅっと布団を手繰り寄せた

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雅紀「………てか……顔色悪くね？」

A「そう？いつもと同じだよ……。」

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雅紀「鏡、見てみろって。」

A「鏡……。」

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ベッドの下に散らばる下着とパジャマを拾い集めて

それを着直して

洗面所へ向かう

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鏡に映る自分はいつも以上に生気が無くて

雅紀の言うとおり

青白い顔がそこにあった

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雅紀「病院、行ってこいよ。いつかまたぶっ倒れるからな？」

A「……うん。」

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雅紀「俺、連れてけねーけど……。ちゃんと行ってこいよ？」

A「…………。」

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雅紀「じゃあ、俺仕事行くから。」

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A「………分かった。」

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冴えない体で

仕事を休む口実としては最適だと思った

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貧血だけの問題じゃない

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櫻井さんのこと

それが一番の原因

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雅紀の出た部屋に一人残されて

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また

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ベッドの中へと体を潜り込ませた

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