愛をください。3 (ページ11)

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90.嘘と誠ページ11

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はは……と、乾いた笑いが

静かな部屋に響いた

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翔「なにそれ？Aは俺に惚れてんの？」

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眉を下げて笑うその顔は

冗談としか捉えていない

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A「そう……かも……ね。」

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答えて

わざとらしく

またその体に体を寄せた

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嘘でも

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オモチャみたいな言葉でも

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口にすることで

真実へとすり替えられる

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A「たぶん、初めて会った日から……わたしは翔に惹かれてた。」

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驚いたように

目を見開いて

ベッドに寄りかけた体を起こす

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A「好きでもない男に抱かれようなんて、思わないでしょう？」

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翔「……案外、可愛いこと言うんだ？」

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言葉巧みに

彼の隙間に入り込む

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A「わたしのこと……愛してくれる？」

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翔「……いいよ？まずは体から……になるけどね……？」

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A「それでもいいから……。」

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組んだ膝の上に

甘えるように頭を乗せると

手のひらがふわふわと髪の毛を撫でた

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目を閉じて

もう

後戻りなんて出来ない

墜ちていく自分を

自分で感じていた

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これでいい

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気持ちなんて必要ない

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ただ

彼の体と

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そして最後には

心さえ手に入ればいい

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美和なんて

どうでもよくなるぐらい

私に愛を捧げればいい

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それで二人の関係は

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終わり

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