愛をください。2 (ページ32)

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72.その、温もりページ32

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簡単にシャワーを浴びて

また

雅紀の眠る寝室へと戻った

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下着だけで

ベッドの中へ潜り込んで

眠る雅紀の背中に体を寄せた

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起こさないようにその体に腕を回す

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眠るその体は温かくて

冷え切った心を溶かしてくれる

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背中におでこをくっつけて

思わずぎゅうと腕に力を込めた

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私が好きなのは何も変わらない

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なのに

雅紀に好きでいてもらえる自信がない

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一緒にいるのが当たり前になっているけれど

雅紀がそれをどう思っているのか

まるで分からない

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Ｔシャツの下に指先を滑らせて

抱きついた肌の感触を

直に感じる

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寝ている雅紀を無理に起こすつもりは無いけれど

私の存在を知らせたい思いも

どこかに隠れてる

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起きたのか

起きていないのか

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ピクリと肩を震わせた雅紀が

ぐるりと体を寝返らせて

その胸の中に

私の体をすっぽりと収めた

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思わず身を固めて

息を潜めた

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抱きしめられた腕の力と

すぐ耳元に感じる鼓動の音と

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そして

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雅紀のＴシャツに染み付く煙草の匂いと

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全部が私を包み込む

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