愛をください。2 (ページ28)

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68.ヒネクレモノページ28

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潤「姉ちゃん、今日アパート帰んねーの？」

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お風呂から上がってきた潤が

缶ビールを抱えて

ドカッとソファーに座った

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先に座ってた私のことなんて

気にする様子もなく

水しぶきを飛ばして髪の毛を拭く

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A「ちょっと！冷たいからっ！」

潤「あ～～～悪い悪い。」

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悪いなんて一つも思ってない口調で

潤は言う

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弟なんて、こんなもん

たまに帰ってきたって

私の存在すら気にしない

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潤「今日、泊まってくのか？」

A「泊まんないよ！ちゃんとアパート帰るから……心配しないで！」

潤「なんだよ、それ。別に俺、早く帰れなんて……言ってねーけど？」

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大きくため息をついた潤が

呆れたような目で私を見つめた

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潤「アパート送ってかなきゃなんねーんなら、飲めないだろ？」

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潤がテーブルに置いた缶ビールを指さす

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A「なんだ……そんなこと？」

潤「あと、何があんだよ……。」

A「…………。」

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いつの間にか

ひねくれたモノの考えた方ばかりするようになっていて

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潤の気づかいにさえ

気付けない

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潤「あ、そうだ！こないださ……姉ちゃん宛てになんか届いてた。」

A「………なに？」

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立ち上がった潤が

ガサゴソと

引き出しを漁る

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潤「あ～～～あったあった！これ。」

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「はい。」と差し出された一枚の葉書

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A「なにこれ……。」

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それは

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『結婚5周年を迎えました』

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装飾された文字と

友人と家族の

幸せを絵に描いたような写真が印刷されていた

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潤「こんなの送ってくるなんて、珍しいよね？」

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A「………。」

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