愛をください。2 (ページ14)

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54.Let me down ページ14

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A「……ちょっ！！」

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グイと引かれた腕に

簡単に形勢は逆転させられて

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今度は、私が雅紀に見下ろされる

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雅紀「なんで止めちゃうの？」

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A「だって……。その気になってくれないから。」

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雅紀「そんなこと、ないよ？」

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開かれた太ももに

男の存在を擦り付けられて

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雅紀「俺、Aに反応しなかったこと、ないけど？」

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そう言って、唇を緩めた

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胸の中が熱く

火照り始める

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体を覆う雅紀の首に腕を絡めて

ぐっと体を引きつけた

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A「全部、忘れさせて。」

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雅紀「いいよ？こんなことで、Aの気が紛れるならね？」

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A「忘れさせて。」

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首筋に強く唇を吸い付けたあと

肌の上をその唇が滑り始める

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カラダが熱を持ち始めると

それ以外のことは

全部、どうでも良くなってきて

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美和のことも

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櫻井さんのことも

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…………雅紀のことも

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愛されてる自信は無くても

今だけは

私を見ていてくれるから

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空っぽの心でも

体だけは愛してもらえるから

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雅紀「………Aっ！」

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早鐘を打つ鼓動と

汗ばむ皮膚が重なって

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痩せた体がぐったりと

私の上に覆う

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耳元には色を持つ呼吸だけが届いて

脱力して動かないその体に

腕を回して、ぎゅうと抱きしめた

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雅紀を好きなのは変わらない

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今も

ずっと

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こんな私に呆れられても

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一緒にいてくれるなら

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抱いてくれるなら

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それだけでいいと思っていた

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