愛をください。2 (ページ11)

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51.Various thought ページ11

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私のことなんて

一つも見ていないくせに

こんなところだけは

カンが鋭くて

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A「分かってるなら、私の好きにさせてよ。」

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雅紀「……いいよ？でも、別のこと考えながらなら、断るよ。」

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A「別……？」

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櫻井さんと会っていた罪悪感

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私より先に結婚した美和に

負けてることの悔しさ

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そして

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もう一度

あの頃みたいに戻りたい想い

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確かにそれが心の隅にあった

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それが

雅紀には分かるって言うの？

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視線も逸らしたまま

ぎゅっとシーツを捕まえて

ベッドに座り直した

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A「別のことなんて考えてな……。」

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言いかけたとき

ベッドサイドに置かれた携帯が

点滅しながらブルブルと震える

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画面には

『櫻井翔子』の文字が流れる

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ギクリとして

手の中に携帯を隠した

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雅紀「出ないの？」

A「……出る、けど？」

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こんなにも至近距離じゃ

電話の内容なんて丸聞こえ

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それでも

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出ない不自然さを無くするために

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着信を繋いだ

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