愛をください。 (ページ4)

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4.怖さページ4

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雅紀「俺、先に寝るから。」

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A「……分かった。」

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いつからか

雅紀とは

些細なことが噛み合わくなっている気がしていた

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少しのことでぶつかって

小さなケンカも増えていて

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それでも

一緒にいるのが当たり前だって、思っていた

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雅紀は

結婚に少しもこだわっていない

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美和の結婚話で少し不機嫌になった雅紀

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ベッドには背中を向けて眠る彼の姿があった

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シャワーを浴びてすぐ

その背中に抱きつくようにベッドに潜り込んだ

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機嫌を

取りたかっただけかも知れない

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この歳になると

別れるのが怖くなっていて

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少しでも

雅紀には私の方を向いていて欲しくて

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少しの機嫌の悪さなら

全部これが解決してくれるって

分かってるから

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肌を合わせれば

簡単に私の方へ向き直る

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仰向けの雅紀の上にまたがって

自分から口づけた

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目を閉じることもなく

私をじっと見つめる雅紀の目が

思惑を全部見透かしているみたいで

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少しだけ

怖かった

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雅紀「A……俺、疲れてんだ……。」

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裸のまま、またがった私への

屈辱的な言葉

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後になんて退けるはずもなく

Tシャツをまくりあげて

その胸元に唇を落とした

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A「雅紀は、何もしなくていいから。」

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雅紀「……そう。」

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一言呟いて、ゆっくりと目を閉じた

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