愛をください。 (ページ22)

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22.独占欲ページ22

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薫『名前とか連絡先とか聞いてたら、教えてもらおうかな～～って思ったんだけど！
あたし、ちょータイプだったんだよね～～～！！』

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A「き……かなかった。」

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指先には紙の感触が触れる

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薫『なんだ～～～残念。久しぶりにこの人、欲しいって思っちゃった！』

A「うん……ごめんね？役に立てなくて！」

薫『あ～～～いいよ、別に！イイ男とは、そう簡単に出会えないってことか～～～。』

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薫に知られたくないと思った

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彼に興味があるわけでもないのに

教えたら、薫に奪われる気がして……

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奪われる……なんて

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自分のものでもないのに

そんな風に思えたのは

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出会ったのは薫ではなく

私が先だと

変な独占欲が頭のどこかに

隠れていたからだ

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薫『A、明日は？会社に出れそう？』

A「全然、大丈夫！ただの貧血だから、少し休めば回復するから！」

薫『そう、よかった～！じゃあまた明日ね～？』

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薫からの電話を切って

指に触れる紙をカバンから取り出した

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『櫻井翔』

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カフェで偶然ぶつかった男

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ブラウスを弁償すると言った男

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薫が……欲しいと言った男

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昼間もらった名刺を

チラリと雅紀の目を盗んで見たのは

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やましい気持ちがあったわけじゃなく

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他の男との繋がりを

雅紀に知られたくない無かっただけ

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小さな揉め事の種を

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増やしたく無かっただけ

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