ただの高校教師【呪術廻戦】

教師 ページ44

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｢七海さん、虎杖大丈夫……じゃないですね！虎杖は大丈夫ですかこれ｣

｢問題ありません、ただ少し気を失っているだけです。……それで、あなたの方は？｣

｢2人搬送した方が良さそうなのでそちらも連絡済です。1人は術式…を使用された疑いがあります、後で報告書まとめるんで確認してください｣

いや〜俺がお兄さんとキャッキャウフフ(一方的な興味を浴びつつ)な会話をしていたら虎杖も七海さんも傷だらけでドン引きなんだけど。真人さん、人間って脆いんだよ……
その後、帳が解けて直ぐにやってきた補助監督さんが2人がかりで虎杖を運ぼうとするのをやめさせて俺が担ぐが、想像以上に鍛えてあって結構な重さで一瞬投げ捨てかけた。虎杖お前筋肉で全てが出来てんの？重くね？まぁ俺なんも仕事してねーしこれくらいはしとくか、と帰路に着いた。


……


虎杖の証言をまとめたデータと、七海さんから貰った書類を見て頭が痛くなる。単純に小さい文字が延々に並んだそれに嫌気がさしたのもあるが慣れているからそこまでではない。問題は、虎杖悠仁と関わりのあった子の死亡までの関係…つまり経緯に頭を抱えたのだ。

吉野順平、彼は真人さんと繋がってた。俺と同じく術式を解放されさらに呪術の世界から術式についてまで教わり、精神の支えにまでなっていった真人さんにその手で殺された。
あまりの最低さにこれには俺も溜め息しか出ないなと思いつつ、その通り何度目かも分からないため息をついてパソコンの画面に映る作業の途中だった報告書と付き合う。

これは俺の仮説でしかないけれど、多分俺もこの子と同じような使い捨ての玩具として見られてるんだろう。ならまた真人さんから接触してくる可能性は高い、その時俺はどう対処するべきなんだろうか。とりあえず命乞いは確実に選択肢に入れとこう、最終手段じゃない、これはまず最初にすることだ。当たり前だろ俺が助かるためだろ！！

……はぁ、とりあえず仕事しよ。

「浮かない顔だねえ」

「いやなんで五条さんここにいるんですか？俺のプライバシーは？」

「え？ここの生徒のプライバシーなんてあってないようなものじゃん？」

「最低すぎる」

目の前、パソコンの裏からひょこっと顔を覗かせた五条さんにもはやなんの感情もわいてこずただ突っ込むだけの人間となる。今こっちはまいってるってのに呑気な教師だな、いや俺も大概呑気なんだけどと思いつつ1人用の冷蔵庫からビールを取り出した。

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