ただの高校教師【呪術廻戦】

教師 ページ29

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さて戦うかと気合を入れた時横から声がかかる。七海さんが何かを話しているがよくわからん、なんだって？7:3…陸と海の比率だっけ？

「聞いていますか虎杖君、三喜君」

「あっ！！俺達に言ってたの！？」

というかこれ七海さんの術式の話なんだ…七海さんが言うには手の内を晒すという縛りによって術式効果を底上げするらしい。例えば虎杖ならどうなるんだ…「俺の術式は両面宿儺！」ってか？恥ずかしすぎるだろそれ。
七海さんが術式を発動させる、虎杖はそれに見入ってるが空気になってる呪霊のことも忘れないであげて欲しい。
何故か口が縦の呪霊、心做しか目も縦に見えるからオチョナンさんっぽいな、いい子は『不安の種』を調べない方が見のためである。俺はこれで地雷を踏んだ。だが慣れたら可愛いもんだ。そこら中にオチョナンさんと変わらないくらいのバケモンが日常生活に紛れ込んでるからな…

そんな目の前にいるオチョナンさん(俺命名)は虎杖の横にいる俺と目が合うと(実際に目が合っているのかは置いといて)飛びかかってくる。未だに虎杖は七海さんの方を見ているから俺だけ逃げるのは虎杖が怪我するのでは？と刀を振り上げる。

「っ、虎杖！」

「A！？」

「虎杖君、余所見は感心しませんね」

ガン、といい音を鳴らして呪霊の攻撃を抑えて振り払う、ついでに首に一撃いれておくが傷は付けれない。思ってたより呪霊って質量あるんだな、めちゃくちゃ重い。何とか体制を立て直せば虎杖が呪力を拳に集めているのを見て呪霊との斜線上にいる俺は慌てて避ける。あれに当たったら俺死にそうだな、いや確実に死んでる。
因みに呪霊は片腕ぶっ飛んでた。いやそれだけで済むのが怖いところである。

多分あの呪霊は虎杖が何とかするだろうと、七海さんが相手をしていた呪霊に近づく。足も腕も綺麗に分断されて動けないだろうと少し観察するように覗けば、そこにあるものに身体が固まる。

「な、なみさん。これ」

「ああ三喜君。失礼、今止めを」

「違う、違います七海さん。この呪霊」


…なんで呪霊が腕時計なんかしてるんだ？おかしい、そんなわけないだろ、最新のオシャレなのか？人間を襲ってお洒落するのが呪霊のなうトレンドなのか？いやせめてそうであれ。
言葉が出せなくなった俺に七海さんが近づいてそれを見る。

「嘘でしょう」

七海さんが写真を撮る。普通は映らないはずなのにそこにはきっちりと、呪霊が映り込んでいる。

「これは……人間ですか？」

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