3話 ページ3
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強引に引っ張られて足がもつれそうになる。
「そんな強引にしなくたって座るっ……!?」
……痛い。
なんで、と一静を見ればこちらをじっと見つめたままでなにがなんだかわからない。
よく分からないけど、これは、あれだ。
一静に押し倒された。
「な…どしたの。一静、ねぇ」
「分かってんじゃないの」
「え、待って一静。いっせ…ぃ……っ」
押し倒されて掴まれた腕をより強く握られ顔を近づけて首筋に唇を落とされた。
よくわからない感覚が体全身に送られて声が出そうになる。
一静は首筋に吸い付いてこちらを見れば満足そうに笑った。
「キスマってそそる」
「な、ううう、嘘でしょそんなとこに。待って一静お願い、も無理だから、やだ、ぅ、あ…」
抵抗するまもなくまた首筋にキスマークを付けられる。
付き合っているからといってこんな行為1度もしたことなんてなかった。
あっても手を繋くくらいだったしハグなんて恥ずかしすぎて精一杯だった。それでも一静は優しく笑ってくれてたし私に合わせてくれてた。
なのに、なのに、なんで
「ッ!!ア、ぅあ……ひ、や」
「誰も居ないんだから声抑えなくていいんじゃないの。というか声抑えないで欲しいんだけど、さ……これ以上我慢出来なくなる、俺」
一静の顔は何時ものようなヘラヘラとしたような時とは全然違って興奮しているのか息も荒くなっていた。
私は勿論一静の事は好きだった。でも幼馴染みって考えが強くて恋愛的な事なんて思ったこと無かった。けど一静は、私を本当に恋愛的な視点で見ていたのだろうか。そう思うと急に恐怖に見舞われた。
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作者名:あホッピー( ̄^ ̄ゞ | 作成日時:2019年11月1日 21時