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gr side
zm「グルッペン、入ってええよな？」
ん？いつもはそんなこと聞かずに、乱雑に扉を開けているくせにどうしたんだ？
gr「ん？どうした、ゾム。いつもは、そんなこと聞いてこないだろ。変なものでも食ったか？」
zm「食ってへんわ！いや、こいつがおるから、一応聞いた方がええんかな思って。入るぞ。」
なんだ、そういうことか。変なものでも食ったのかと思ったゾ。
ｶﾞﾁｬ
gr「ゾム。そこに狂狼を座らせてくれ。あ、拘束は解いていいぞ。」
zm「え、拘束解いてええの？絶対、こいつ逃げるで？」
gr「ああ、イイゾ。逃げられないように、ゾムは近くにいてくれ。」
zm「分かったけど・・・」
あの狂狼を仲間にすることができれば、こちらには利益しかない。
無理に拷問でもして逃げられたりでもしたときには、確実にこちらに害が出るだろう。それだけは避けたい。
狂狼は野良の暗殺者。暗殺者は依頼されれば、どんなことでもこなす。
幸か不幸か狂狼は気分で依頼を受けたり、受けなかったりする。基本、報酬が良ければ受け、気分が乗ってないときはとことん受けないらしい。
手なずけておけば、何も怖がることはない。あの”狂狼”を”忠狼”に変えるためには、こいつが何を好むか、逆に何を嫌うかを知る必要がある。
今回のこの茶会はそれを知るための第一歩だ。
顔を青ざめさせたやつらがいたが、そいつらは俺がこいつに興味を示したとでも思ったのだろう。
残念だが、今のところこいつに興味は湧いていない。ただ、少し可哀想だと思いはしたな。
とりあえず、紅茶を淹れてこよう。話はそれからだ。
gr「とりあえず、紅茶を注いでくるから、待っててくれ。」
『お前！俺、紅茶やったら、ジョルジしか飲まんからな！』
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