wrwrdの激重感情による(執着と執念の)追跡 VS フリーライフを守って送りたい夢主【d!】【勘違い】 (ページ7)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:2,930 hit

すれ違い(gr視点) ページ7

(……母親は俺が生まれた代わりに死んでしまったな)

(父親は乾いた笑みか冷たい表情しか見せなかったな)

(特別教師も来たばかりは媚びを売るだけでまだ楽だったな)

(最初は喜んでいたヤツらも、どんどん強くなっていくと不満になっていったな)

(友達なんて要らないだろうと切り捨てられて、何も言えなかったな。言っとけばよかった)

(…………本当に、何も無いな)

――「……なんだ、

いいものが見れたな」――

――「っ！！ーーーっ！」――

出された言葉に驚愕する。
次期魔王と、俺を知っているのか？！

次期魔王の立ち位置はかなり、いや魔界全体を次に統一する者なのだから勿論値は高いだろう。

次期魔王は史上初だと過剰(かじょう)に囁かれているが、相手は世間から雲隠れし指を折っていったら何本に入るかも分からない危険人物だ。
勝てるかも怪しい。

死地を作ってからは失踪、鋼(はがね)のベールで飾りを付けられている異端者。

何をされるか分からない。
痛いことはされたくない、と息を凍らせた。

しかし＿＿

。

。

。

。

。

。

。
「 ……おいで
ちょうど今魚が焼けた。

…………冷たくて、寒かっただろう。

温もりをくれてやる。

…………休め」

。
彼女の口からふわりと届いた言葉は、

涙がこぼれそうなほどに

＿＿＿＿やさしかった。