wrwrdの激重感情による(執着と執念の)追跡 VS フリーライフを守って送りたい夢主【d!】【勘違い】 (ページ3)

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一期一会 (＊主人公がいきなり出てきます)(gr視点) ページ3

思考をまとめつつ、暗い木々を回っていた時。

いきなりポッカリと開けた土地が目の前を占めた。

＿＿は？＿＿

意味がわからない。こんな大きなクレーター、誰が作ったというんだ。
そもそもなんでこんな所に作るのか、謎だ。人物も。

一体誰が……そう思って丁度よく茂っていた茶色にあせた茂みに身を隠した。
綺麗な円形に抜かれ整地も施(ほどこ)されているカラカラの地に誰か……一人の女が立っている。
＿＿同種ではない。争いは不毛である。しかし相手が戦意的ならば、

"平和的” に終わらせたい。

何をしてるのか……何かタブーをしていたのなら、それは脅しの交渉材料にしてしまおう。
パチパチとした火の粉の音が聞こえてくる。
何かを焼いているのか？

よく見えない。もっとちゃんと、見ない……

――パキッ――

目をこらしてさらに確かめようとしたのが失態だった。
視界の端に転がっていた木の棒のことを忘れていた。
完全に、己の注意力散漫が引き起こした致命的なガバだ。

――ヤバい！！――

気付かれた！

隠伏をやめて、せめて逃げながら向こう側の奴の顔だけ見る。茂みの奥の土地に視線をスライドさせた。

＿＿＿＿サラり＿＿＿＿

瞬間

黒の黒曜石が、逃げようとした手を掴むようにこちらを向いた。

「っっ？！」

俺は言葉を失った。

＿＿だって、そこに居るのは

世界屈指の"魔女”。

史上初単独で、何万人もの命を奪った世界最悪指名手配犯。

唯一残されているのは『A』という名前の情報のみ。
あっているかも定かじゃない。たくさんの噂の内の一つである。

人間だったがかけられた呪い故、種族を越え悪魔や天使、人外と同じように何百年も生きている『呪われた魔女』。
そもそも本来は、人間が人間のまま使える魔法なんて存在しない。

しかし彼女は正確には、使っているのは魔力では無く、" 呪縛の力 ”なのだ。考察であるが、恐らくそうだろう。
体を絡めている呪いを、そのまま力として利用している強者。

――あぁ、終わったな――

軽率に死を理解した。まさかこんなこと(最悪な遭遇)になるなんて。これが運命か？神を殴りたい。

体を固めたまま現実逃避する。

俺、本当にどうでもいい人生送ってるな。
勉強勉強修行修行修行・・・・
楽しい記憶がひとつもない。冷めきっている。

一つ一つ走馬灯のように思い出していった。