けいえいそうちょう (＊微シリアス) (gr視点) ページ1
(＿＿限界だった＿＿)
―― 「恐ろしい、恐ろしい、恐ろしい。
なんて能力値なんだ。見たことも無い。しっかり監視せねば。
＿＿厳しい管理の元、取り扱おう！ 」 ――
―― 「グルッペン、お前の力は素晴らしいものだ。これまでの魔王を今の時点で軽く越している。史上初さ。
＿＿あぁ、近付かないでくれ。大き過ぎる魔力は他の魔を吸い取ってしまうことがある」 ――
―― 「次期魔王様、万歳！ 万歳！ これで魔界の未来は明るいぞ！ 地上も天界も制圧できる力を、次期魔王様は持ってらっしゃる！ 」 ――
―― 「次期魔王様！ 貴方様はこの世で最も強いお方なのです！ 魔界の未来を背負う者！ 歴史の中で最も強いお方！
＿＿弱音など吐かないでください。
名が廃れてしまいます」 ――
―― 「次期魔王様は、湧き水のようにどんどん力を増幅させている。……6年しか経っていないというのに。
＿＿危険分子だ。もっと厳重な監視を」 ――
―― 「なあなあ聞いたか？ 次期魔王様、大人でも高難度の術を容易にやってのけたそうだ。
＿＿いくらなんでも強すぎないか……？ しっかりコントロール出来るのか？ アレ」 ――
「恐ろしい」「危険だ」「メリット」「管理」
大人たちから聞く言葉は、これらが抜きん出て多かった。
物を定められるような、私欲透け透けの視線で舐められるのが日常。
特に変わったことは無い。これが普通。
千里眼を通して、他の子供達を見ても俺にとってはこれが普通。
――これが、普通――
＿＿何故俺には友達がいないのか。
何故俺はあんな大人たちに無遠慮を押し付けられるのか。
何故誰も仲良くしてくれないのか。
寄り添って、くれないのか。
認めてくれないのか、
褒めてくれないのか、
見てくれないのか、
励ましてもくれないのか、
気づいてもくれないのか、
……食事も一緒に、取りたくないのか。
…………目も、合わせたくないのか。
＿＿誰も助けてくれないのか……＿＿
多大な魔力は、意図せずとも周りの魔力を奪ってしまうことがある。
……だけど、練習すればそんなこと制御出来るのに。
皆と一緒に過ごせるのに。
＿＿…………もうとっくに、習得などできているのに。
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ノルン(プロフ) - 面白い…好きです！更新待ってます！！ (2021年8月27日 21時) (
レス) id: 01548bf821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかな | 作成日時：2021年8月12日 21時
