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すると、
「待てよ!」
と、私の腕を掴んだ相良くん。
ヤバい。すごい力。血止まりそう。
「片桐くん!」
私が言うと、片桐くんも私の腕を掴んだ。
「サトシー!手ェ離せや!」
相良くん、片桐くんを威嚇する。さらに強く私の腕を引っ張る。
「悪い。相良。」
片桐くん、無表情で私の腕を掴んで歩き出す。
片桐くんのパワーの方が圧倒的に強い。細身の相良くんは、全然かなわない。私ごとひきづられちゃう。
でも、負けず嫌いの相良くんは、手を離さない。指輪が私の手首に食い込んで、痛い。
「こいつは、俺んだ!」
相良くん、さらに私の片足を踏む。手を引っ張りながら片足を押さえたら、さっきよりは踏ん張れる。が、私が痛い。
私「痛いって!やめてよ!」
片「相良。手ェ離せよ。」
相「テメエが手ェ離せや!」
私「手抜けるー!!」
相「サトシー!」
片「あきらめろ、相良。」
私、両側から引っ張られて、体が2つに裂けそう!!
高校生男子の全力、半端ない!!
私「いつから私、相良くんの物になったのよ!」
私が言うと、相良くんの動きがピタッと止まる。で、目を見開いて顔を近づけてきた。
こわっ!目がすわってるううう!!
震える私。
相良くん、突然私の顔を両手でガッと掴んだ。
うっ。
殴られるのか。とうとう。
私、震えながら、目をつむった。
お嫁にいけなくなるから、傷だけはつけないで。
顔だけは!
私、泣きそうになりながら、顔に衝撃が来るのを待った。
すると、一瞬ツーンとするシンナーの様な匂いがして。
相良くんの大きな手が、優しく私の頰をおさえた。
あれ。
と、思っていたら。
急に、おでこに冷たい感触がした。
え。なにこれ。
ーーーーキュッキュッキュ。
私のおでこから、変な音がする。
目を開けると、相良くんがドアップで。
「!!」
私のおでこの上で、右手を忙しく動かしている。
「でーきた。」
相良くん、気だるそうな声で言うと、キュッとマジックのキャップを閉めた。
ん。
マジック?
え?
嫌な予感。
私、ほんのりと冷たい自分のおでこを触ろうとすると、
「まだまだ。よく乾かさないとな!」
相良くん、満足そうに言うと。私を片桐くんの方へ向けた。
「ほら!俺のもんだろ?」
私を見た片桐くん、呆れた顔をして。
「・・だな。」
だって。
めちゃくちゃ嫌な予感。
「鏡!鏡持っていない?」
私、プチパニック。
「これなら、落としても大丈夫だな。」
と、片桐くん。
なになに!!
なんのことーーー!!
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ahirusansan(プロフ) - 良ちゃんさん» 待っていてくれたなんてー!嬉しい!頑張ります^^ (2019年2月14日 12時) (レス) id: a48bc9f7a2 (このIDを非表示/違反報告)
良ちゃん(プロフ) - 更新まってましたー!相良くんの嫉妬ぶりが可愛いすぎる (2019年2月12日 8時) (レス) id: 2652916fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ahirusansan(プロフ) - まっぴさん» 何をされているんでしょうね・・きっと相良くんが予想出来ないくらいの、大人なあんな事やこんな事ですね笑 (2019年1月30日 16時) (レス) id: a48bc9f7a2 (このIDを非表示/違反報告)
ahirusansan(プロフ) - tsukika050101さん» ふっふっふ。暗闇で何をされているんでしょうね・・笑 ご想像にお任せします笑 (2019年1月30日 16時) (レス) id: a48bc9f7a2 (このIDを非表示/違反報告)
まっぴ - せんせー何してるのか気になるー!!! (2019年1月30日 12時) (レス) id: 3a7b5709d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ahirusansan | 作成日時:2019年1月7日 16時