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…どんな生い立ちだったんだろう。
こんな悲しそうな瞳をした男の子、見た事ない。
そう思うと、なんかすごく守ってあげたくなって。
ーー気がつくと。
私、相良くんを抱きしめていた。
フワッと。
香水の香りと、汗と血の匂いが混ざった、オスの匂いがした。
細いけれど、肩幅が広い。
抱きしめられた相良くんは、一瞬体をビクッとさせて。
「…何すんだよ。」
と、小さな声で言った。
「…離せよ、A。」
力のない声が耳元で聞こえた。
相良くんは離せと言いながらも、自分から離れる事はしなかった。
彼の方が力が強いから、抵抗すればすぐに解放されるのに。
そのうち、相良くんは諦めたのか、大きなため息をついた。
その息が私の首元にかかり、ちょっとドキドキした。
「…相良くん。」
私、体を離して、彼を見た。
相良くんは、
「…あ?」
と言いながら、私の唇を見た。
「私でよければ、いつでも抱きしめてあげるから。」
「…」
「人肌恋しくなったらさ。私の所においでよ。抱きしめるからさ。」
「…」
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ahirusansan - シオンさん» いつも見てくださって、ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年1月7日 15時) (レス) id: 7544d346f2 (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - ahirusansanさん» 頑張ってください! (2019年1月7日 6時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 元キャバ嬢で先生って設定初めて見ました!話もとても面白くていつも見てます!これからも更新頑張ってください! (2019年1月6日 21時) (レス) id: 5b3c942593 (このIDを非表示/違反報告)
ahirusansan - クソすぎる駄作者さん» ありがとうございます!更新遅めでごめんなさい!37あたりに付け足し入れました〜 これからも頑張ります! (2019年1月6日 18時) (レス) id: 7544d346f2 (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - 設定やストーリーが色っぽい…wめっっっっちゃワクワクしながら見てます! (2019年1月5日 2時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ahirusansan | 作成日時:2018年12月13日 0時