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111話 ページ11

宏太side



慧が『幸せだ』と笑っている

苦しいはずなのに『楽しい』と言う


そんなに幸せそうに笑わないでくれ

もっと確実に生き続ける道があるのに、こんな不安定な生き方で満足したように笑わないでくれ……


八「宏太?」

薮「……あ…なに?」

伊「…だい、じょうぶ…?」

薮「あぁ、ごめんな。大丈夫だよ」


不思議そうに俺を見上げる慧の頭を撫でる

髪、随分伸びたな…


八「宏太、ちょっとコンビニ行かない?」

薮「コンビニ?」

八「なんかお腹すいちゃって。ほら、そろそろお昼だし」

薮「そうだな…、裕翔もなんか食うか?」

中「いや、俺も飯食いに部屋戻らなきゃ…」

伊「……いっちゃうの…?」

中「ここにいるって誰にも言ってないからね」

八「あー…、じゃあ俺らが戻ってくるまでここにいてくれない?すぐ戻るから」

中「あ、はい。もちろん」

薮「光?なにし、」

八「よし、宏太。いこ」

薮「おい、光…」


無理に俺の言葉を遮る光に腕を引かれて、引きずられるように慧の病室を出る

エレベーターの前まで来ると、やっと光が手を離してくれた


八「ごめん、急に」

薮「いや、いいけどさ…。どうした?」

八「なんか宏太…、泣きそうな顔してたから」

薮「え…、」

八「慧にあんな顔見せたくない」

薮「……ごめん」

八「あと…慧と裕翔、2人にしてあげたかったから」

薮「2人に?なんで?」

八「なんかさ、あの2人いい感じに見えるんだよね」

薮「…そうか?」

八「そうだよ。なんかこう…慧が安心した顔してる。宏太といる時と似てるんだよ」


光はよく慧の事を見てる

俺だって見てるつもりだけど、やっぱり兄貴って立場だとそういうことまでは気が回らないらしい


八「慧って、恋人いたことないの?」

薮「…ない、と思う」

八「知らないの?」

薮「だってそういう話、今までしたことないから…」


慧に恋人か

いたことあるのかな

いたらいたでなんとなく悲しいような嬉しいような…

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わらびもち(プロフ) - このお話がすきで、伊野尾さんが弱るのが好きすぎて、何回も読み直したりしていたのでとても更新嬉しいです!!これからも応援しています、、、!! (2021年1月9日 17時) (レス) id: 271deec22e (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - 更新、すごく嬉しいです。 (2020年9月25日 16時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - colorfulさん» ありがとうございます!!更新しないままお待たせして本当にすみません…。まだまだ続く予定ですので、これからも楽しみにしていただけたら嬉しいです! (2019年10月9日 22時) (レス) id: 859447dd16 (このIDを非表示/違反報告)
colorful(プロフ) - 本当にこのお話が好きすぎて更新ワクワクしながら待ってしまうし、沢山更新されてると嬉しすぎて何度も同じページ読んでしまって全然進みません笑 もはやいつまでもこのお話が終わらないで欲しいとも思っています笑 応援しています。これからも頑張ってください!! (2019年10月7日 16時) (レス) id: a5293a7f37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あひる | 作成日時:2019年8月13日 10時

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